【セレッソ】清水戦:元カノ・ロティーナの感情を成仏させる考え方

セレッソ 2-1 清水

2021.3.10 @ヤンマースタジアム長居

昨シーズンから一連の流れから、絶対に負けてはいけない試合で勝利!この試合に負けてたら、嘉人の活躍で少し落ち着いた外野の嵐が、再び猛威を振るうことが容易に想像できましたし(苦笑)連敗ストップと言う意味でも、混乱を避ける意味wでも、本当に大きな勝利だと思います。とりわけ、セレッソ首脳陣にとっては、一息ついたことでしょう(苦笑)

そんな試合を、得点経過中心に少し振り返ります。

[土塔えんじ:ご覧の提供でお送りします]

試合内容

●パスミスから失点

奥埜のパスが安易だったと言えばそれまでなんですが、奥埜に落とした清武のパスも雑でしたよね。奥埜と原川が見合った時間もあって、相手に狙いをつける時間を作ってしまったかな?と感じました。

●西尾、J1 初ゴール!!

これは、良かったですね。豊川のスラしも良かったし、西尾のトラップからボレーまでもかなり技術が高かったと思います。西尾は、その他のプレーも慣れてきましたね。ビルドアップ時のプレースピードも上がってる印象ですし、後述しますが、チアゴ・サンタナへのチェックも良かった。この調子で。

●清武のボレー!!

本当に、綺麗なゴールでしたね。開幕戦のレイソル戦のレビューでも少し清武のゴール前での動きについて書きましたが、

本当に、清武の上下動が多いのが目に留まりました。あそこまで走り込めるからこそ、このボレーシュートを打つ場面のようなボールも呼び込めるのだと思います。

ただ、ロティーナ相手だったせいか、少しかかり気味だったような気も(笑)まあ、気持ちは分かるけど(苦笑)

●加藤のPK失敗・・・

よし! 次や、次! 期待してるよ! w

他にも見どころは多い試合だったと思います。個人的には、清水の真ん中の締め方。原川や藤田が積極的にFWにボールを当てようとして真ん中で縦パスを送るも、悉く締められてカットされてたのが印象的でした。中を通せば、大久保がボールに触れてセレッソ有利な展開になったはずでしたが、ほとんど通らず。

ボールに触れなかったことから、大久保はボックスの外に出てきたりしてましたからね。そこは狙い通り?さすがのロティーナといった感じでしたね。逆に、追いやったはずのサイドから決勝点が生まれたのは、ロティーナにとっては計算外やったようにも感じました。

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そんな所で本題。この試合の前日のオンライン会見、クルピの『元カノ』発言(笑)上手いことを言うな~と思いましたが、確かにクルピからしたら全く関係ない話ですよね。また、ロティーナの話を蒸し返すのは、クルピに対して失礼にもなりかねない。

でも、昨年までの流れから、ロティーナへの感情抜きで語ることは難しい。セレサポさんの中には、かなり難解な立ち位置を感じている方もおられるかと思います。

そんな感じで、今回、あくまで個人的に・・・ですが、元カノ(笑)ロティーナへの感情を成仏させる意味合いで、記事を書いて行こうと思います。この試合で、クルピとロティーナの決定的に違うモノも、個人的には整理できましたのでその辺りを考察してみたいます。

僕のロティーナへのスタンス

個人的な話で恐縮ですが、まず最初に僕のロティーナへのスタンスを書いておきます。以前に、僕はこんな記事を書いてます。

この記事で書いたことは、ロティーナ退任発表について、個人的には『消極的反対』というスタンスでした。ロティーナ継続で考えられる利点については、色々な所で多くが語られてますので、ここでの説明は省きます。そこに反論の余地もないかと(笑)

ただ、『消極的』と書いた以上、ロティーナ・セレッソに対して不満があったのも事実です。結果が出てるので、その不満は不問という感じでしたが。不満の内容というのは、上の記事に書いたのですが、『アグレッシブさに欠ける』という所。

その『アグレッシブさに欠ける』をもう少し掘り下げてみます。

サッカーにおけるシステム論のベース

ロティーナのサッカーについての論評の中で、“システム論”という視点で語らせると、多くの利点が出てくることかと思います。ロティーナ・サッカーから、システムの有用性について多くを学んだ方も多かったと思います。

[土塔えんじ:いったん、CMです]

システム論をめちゃめちゃ簡単に言ってしまえば、『選手でエリアを埋める方法』というものになると個人的には理解しています。言い換えると、システムを構成しているのは選手であるはずで、ベースとなるのもその選手であると。

そして、そのシステムを成り立たせる為には第一条件として、

ベースとなる選手が、

1vs1で負けないこと

という所が挙げられると思います。

1vs1で剝がされてしまうと、それをシステムでカバーしようとして、どういった形かで必ず他の選手がスライドする必要が出てくるからです。それが連続すると、システムを成り立たせられなくなる。だから、選手はシステムを成り立たせる上で1vs1では負けない・・という条件がベースとなってくると考えてます。

ロティーナ・セレッソも、それがベースとなっていたのは間違いない所だと思いますし、昨日の試合の清水も当然(?)ですが、同じようなモノを感じました。

でも、同じく昨日の試合でのセレッソと清水、もっと言えば、クルピとロティーナを比較した場合、その前提が決定的に違うという事を理解しました。それを語る上で、象徴的だったな~と思うシーンを上げます。

ここで、J1初ゴールを挙げた西尾の出番です(笑)

西尾vsチアゴ・サンタナから見るクルピ・サッカーの前提

この試合の1つの注目点として、西尾とチアゴ・サンタナの競り合いが挙げられるかと思います。チアゴ・サンタナに起点を作らせまいとするところの攻防ですよね。

これ、前半16分頃のシーンが特徴的なんですけど、セレッソが清水陣内に奥深く攻め入った所で清水がボール奪取。そこから縦パスをチアゴ・サンタナに当てた時に、西尾がチアゴ・サンタナを自由にさせず・・・と言ったプレーでした(その後、坂元のドリブル・シュートに繋がったシーンです)。

この西尾のチェック、清水陣内のペナルティーアークとセンターサークルのちょうど間位で行われてたのですよね。つまり、CBにも関わらず敵陣のかなり深い所でチェックにいっていたんです。

これは、前のクルピ体制でも茂庭や康太が当たり前のようにやっていたことで、特に目新しいモノではありません。ただ、相手が清水(ロティーナ)ということもあってか、ふっとこんな思いに駆られました。

去年までのロティーナ・セレッソは、

こんなチェックはしてなかったよな。

2CBの内の1人が敵陣深くに入ってプレーするという事は、CBは1枚しか残っていない。当然、抜かれた場合はリスクが大きくなる。もし、仮にその残ってる方のCBも敵陣に入るような事態になると、オフサイド・ラインが消滅することにもなり兼ねない(昔、康太・山下(茂庭だったかも?)が相手を深追いしすぎてやりましたよねw)。

西尾が敵陣深くでチアゴ・サンタナをチェックするという事は、かなり大きいリスクを背負っていると言い換えられると思います。しかも、負けてる試合の試合終了間際とかでもない、序盤の前半16分。ロティーナであれば、まず嫌う。

でも、クルピは許す。

ここに、大きな違いがあると気付きました。そもそも、前提条件が違うんだと。クルピの前提条件とは、

ベースとなる選手が

1vs1で勝つこと

はっきりとこう言えるのではないかな?と思います。1vs1で勝つ前提だから、CBが敵陣深くでチェックしてもOKだよと。

ロティーナは『選手が1vs1で負けないこと』と書きましたが、『負けないこと』は、『引き分けでもOK』も含まれるニュアンスなんですね。

ただ、ベースとなる選手がシステムに傾倒してしまうと、システムを保とうと『1vs1、引き分けOK』に無意識に傾いてしまう。結果、ボールの奪い所(どこで勝つのか?)がボヤけて後手を踏んでしまう場面もあったと感じてます。

まあ、クルピの場合は1vs1で負けてしまって大ピンチにもなるのですが・・・(苦笑)

でも、1vs1で勝つことを信用してもらってアタックできる環境は、選手もやりがいがあるのではないかな?と思います。茂庭とか、クルピの下でホンマに生き返りましたもんね。そういう選手を信じるクルピの胆力は凄いな~と、改めて感じてます。

代表選手の輩出へ

少し話が逸れますが、酒井高徳の記事が面白いです。

酒井高徳

『「攻め急がない」サッカーは“基本的に前の選択肢”を持っていないと捉えられます。』

『もちろんヨーロッパのチームにも「ボールを失っちゃいけない」という決まりはあります。ただ、それにしても圧倒的に前へのトライの数が少ないのが日本です。』

守備も消極的すぎます。ゴールを奪いに行く観点から見ても、昨シーズンそれができたのは川崎フロンターレだけでした。それ以外のチームも「ボールを取りに行くためにチャレンジ」をしようとしたけれど、結局はやめてしまった。』

https://newspicks.com/news/5589757/body/

本当に面白いので、全文を読んでみてください。ヨーロッパで8年生き残った選手の言葉、重いですね。

この酒井高徳(どしてもフルネームで書いてしまうw)の上記の言葉を照らし合わせると、クルピのサッカーはそこの基準に合致してくると感じてます。個人的に、クルピのサッカーで成果を上げた選手は、その先に欧州移籍や日本代表選出という部分にも繋がってくるのでは?と感じてます。

褒め過ぎですかね(苦笑)??

でも、香川・乾・南野筆頭に、チャンスを貰って『1vs1で勝つ』を実践した選手が上に行っているのは間違いないと思います。また、クラブチームと比べると寄せ集め色の強い代表チームなので、選手が持つ『1vs1で勝つ』と言う部分は重要になるのではないなか?と感じてます。

選手には、成り上がっていって欲しいモンです。まあ、セレッソにタイトルを残してから、外に出て欲しいですが(苦笑)

ロティーナへの感情を成仏させる

だいぶ、クルピを上げたのでw そろそろこの記事の〆に。

個人的な思想では、ロティーナへの不満は上でも書きましたが『アグレッシブさに欠ける』でした。ただ、クルピはどう考えても『アグレッシブ』ですよね(苦笑)ここに、僕の不満は解消されたことになります(『クルピで勝てるのか?』は、また別の問題と考えます)。

この思考を持って、僕個人はロティーナへの感情は成仏させようと思います。ロティーナへの感謝も当然ありますが、次へ進むと決めました。もう、ロティーナ退任について、ウンチャラ言うことはないです。まあ、元々、そんなに言うてませんが(苦笑)

ただ、ここまで整理してきてみて、もう1つだけロティーナについての興味が沸いたことがあります。今現在のロティーナの戦術は、恐らく日本人の気質に合わせて作り上げたモノであるんだろうな?と思ってます。

そういう意味で、逆に、

欧州で監督していた時代のロティーナ・サッカーって、どんなんだったんだろう?

という所が今、とても気になっています。引き出しの多いロティーナなんで、ここまでの日本で見せているサッカーとはまた違ったモノだったんではないかな?と推測しています。日本とは気質の違う、スペイン人で構成されるロティーナのチーム。酒井高徳(フルネームw)のいうようなサッカーをしてたのかな?

機会があれば、見てみたいモノです。

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