【セレッソ】浦和戦:FWの競演

セレッソ 1-1 浦和

2021.10.6 @埼玉スタジアム2002(ルヴァン準決勝 第1戦)

貴重なアウェイゴールを奪っての引き分け!!

・・・って、すみません、試合見てません(苦笑)試合は見てませんが、今という時代は素晴らしいですね。昨日の今日で、既にハイライト映像を上げて頂けて、簡単に見ることが出来る。助かります(笑)

ハイライトだけですが、振り返ろうと思います。

[土塔えんじ:ご覧の提供でお送りします]

試合内容・雑感

●試合内容の雑感

僕は Twitter のタイムラインで、ちょこちょこと皆さんのツイートを見ながら試合経過を追ってました。ハイライト映像には含められてないようですが、セレッソはクロスバー2連発もあったようですね。その辺りから推測して、得点経過そのままに前半:押され気味、後半:押し気味の印象です。

好印象だったのが、後半、『人に付く守備』をセレッソが実践してたようです。この辺、ここまで小菊セレッソが見せてなかったやり方かな?という印象はあります。先日の鹿島戦の試合レヴューで書きましたが、

原川が指摘した、

ブロックを組んだ状態からどう押し返すかは、チームとして課題

という所が修正されてきたのかな?と感じまそした。ここが出来てくれば、色んな状況に対応できると思うので心強いなと。

特に、負けてる試合での反発力という所ですよね。この試合で、スコアそのままにそれが出来ていたのか?と考えると嬉しいです。

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試合を見てないw全般の感想はそんな所で、ハイライトのみですが詳細を見て行こうと思います。まずは、ハイライト動画を貼っておきますね。

このハイライトから読み取れるのは、

両チームともFWの動きが素晴らしい!!

という所です。

ハイライトシーン、全てFWがシュートを打ってるシーンなんですよね。その全てにおいて、FWの動きが素晴らしいと思います。この辺、全て見ていきますか(笑)

●1失点目: 西尾の視界から消えるユンカーの動き

キャスパー・ユンカー。セレッソ以外のチームはほとんど見ない僕でも、よく耳にします。今年の夏に浦和加入で、既に8得点。その成績からも、素晴らしい選手であることは伺えます。

先制点はそのユンカーにやられた訳ですが、このユンカーの動き・・・凄いですよね。

ユンカーを見てた西尾は、ボールの行方を追いながら間接視野にユンカーを入れてたと思います。ただ、クロスが上がるかどうか?と言うタイミングで、西尾がボールの行方に集中した瞬間、ユンカーが西尾の視野から外れる動きをしてます。結果、西尾の背後を取る事に成功してます。

ユンカーの西尾の視野から外れる動き

いやこれ、本当に凄いな。西尾からすると、『消えた』ってなってたんじゃないかな?ユンカーの動きにドンピシャで合わせた山中も凄いんですが、個人的にはユンカーの動き出しのタイミングに釘付けになりました。相手のマーカーがどこを見てるか?で、そのブラインドを突けるのは凄いですね。

セレッソとしてはどう対応すれば良いか?という所は、歩夢のカバーが遅れた・・・という所かな?とは思います。が、ここは相手を褒めるべきなのかな?と思います。

●山田寛人の半身だけ前を向く動きとフェイント

槙野を股抜きでかわしたシーン。これも、山田の体の向き、判断が素晴らしいですよね。

相手にボールが当たってのこぼれ球に対して、山田の体の向きが半身で受けました。それ故に、槙野を視野に入れることが出来てます。槙野の動きが見えてたので、ドリブルを仕掛ける判断が出来たのだろうなと。

でもって、股抜きドリブルですが詳細は以下。

  • 山田の体の動きだけで縦方向のフェイント
  • それに槙野が釣られて縦を切ろうとする。
  • 縦を切る動きで、槙野の股が開く。
  • 山田は槙野の股にボールを通す。

こんな流れ。注目は、『体の動きのフェイントで相手を釣ってから、ボールを動かしている』という所。股を通すボールが、一番最後に動いてるんです。とてつもなく高度なドリブルですよね。素晴らしい。

惜しむらくは、シュートを決めて欲しかったな(苦笑)

●キャスパー・ユンカーの先制点と同じ動き出し

山中のクロスをユンカーのシュートミスしたシーン。これ、先制点のシーンとほぼ同じですよね。西尾がクロスの出所を見ようとボールに集中した瞬間に、ユンカーが西尾の背後を取る動き。

更に言うなら、ここでも歩夢のカバーが間に合ってないです。 ユンカーのシュートミスで助かりましたが、この西尾の裏のCB間のスペースは相手チームの狙いになっているかも?と思わせられますね。歩夢・西尾でしっかりと連携をとって貰いたい所です。

●加藤のプルアウェイ、坂元も少し。

丸橋のクロスに、加藤のヘディング!!!も、クロスバー!のシーンです。ここは、加藤の動きが素晴らしいですね。

相手CBのマークを引き付けてから離れる、俗に言う『プルアウェイ』の動きが完璧です。相手CBの前に入り込めてのヘディング。以下の記事で書いたのですが、

ACLで解説の播戸に指摘されて?からか、加藤の動きが変わってきてるのは明らかですよね。加藤は、本当に一皮むけた感があります。

後は、チームがしんどい時に点を決めてくれるかどうか?ここが、エースと呼ばれる選手との分岐点になってくると思います。例えば、3-2のシーソーゲームで勝つ試合で、2-2からの決勝点を奪うような選手になって欲しいですね。

後、このシーンについてもう1つ。加藤の後ろでフォローしている坂元も地味に良い動きをしてます。

加藤のヘディングがポストに当たる位の、坂元の位置に注目ください。こちらも、タイミング的には丸橋のクロスボールに対してドンピシャで、坂元も相手DFの前に入り込んでます。もし、クロスが少し高くなって、加藤が触れずにボールが後ろに流れたとしても、DFの前に入り込んだ坂元がシュートを打ててたことでしょう。

こういう動きも、地味に重要な動きかと。坂元の陰のファインプレーです。

[土塔えんじ:いったん、CMです]

●山田の同点ゴール!!! 坂元も少し Part.2(笑)

山田の同点ゴール!!! 貴重なアウェイゴールでもありますよね。

このゴールも、先制点のユンカーと同じく『相手の視野から消える動き』ですよね。しかも、プルアウェイで相手DFを動かしてからのそれ。

プル(引き付ける)の動き
アウェイ(離れる)の動き

この時、真ん中は山田しか居なかったので、山田一人でスペースを作ってフリーになる動きをしてのゴールになります。これは価値があると思いますね。

そして、クロスを上げた坂元。坂元の試合後のコメントにもあった通り、坂元の左足を警戒してたから故の右足ですよね。相手も、中は山田しか居なかったので、『まだ来ない!』と思っていたとは思います。それを見越して、利き足でない右足でピンポイント!素晴らしいですよね。

こんな感じで、マークが厳しくなることを逆手に取れる坂元はやはり凄いなと思います。

●ゴールの方向に進む加藤

加藤のミドルシュートも(鈴木彩艶が弾いての)クロスバー!!のシーン。

このシーン、加藤の積極性が出てたと思いますね。ゴチャついた後に、右足でシュートが出来る所にボールをコントロールしたプレーが大好きです(笑)あー言うのが、気持ちが現れてるな~と感じます。相手MF-DFライン間で前を向いてボールを持てば、シュートの選択肢はありですよね。

●ユンカーのボールの受け方

ハイライト映像の最後のシーンです。ユンカーがミドルを打つも、ジンヒョンがファインセーブしたシーン。この時のユンカーのボールの受け方が素晴らし過ぎます

このシーンの流れ、

  • 小泉が前向きにボールをコントロールできるかどうか?の時、ユンカーはインサイドレーンで体は外向き
  • 小泉が前向きにボールをコントロールした瞬間、ユンカーはパッと体を反転させて内向きに変更
  • 小泉がユンカーにパス。
  • ボールを受けたユンカーは、ファーストタッチでドリブルを仕掛け始める。(歩夢が遅れてます)
  • ユンカーは、歩夢、西尾のブロックを外してシュート!
  • ジンヒョン、ファインセーブ!

こんな流れです。

ここで秀逸なのは、ユンカーが反転して内を向いたシーンです。パスが来る(小泉が前向きにボールを持った)と判断した瞬間に反転する。内を向いたことで、ボール(小泉)とマーカーの歩夢を同一視野に入れてます。ボールを受ける際には、歩夢の動きが見えています。

ユンカーが内を向いた瞬間

そして、歩夢のマークが緩いと判断できてドリブル開始。ここで更に凄いのが、ファーストタッチがドリブル開始なんですよね。対応が遅れた歩夢、対応に行くも完全に腰が砕けてますよね(苦笑)敵ながら、本当に凄いプレー。前を向かせてはいけない選手というのが、よく分かりますよね。

ハイライトを見る限りですが、ユンカーの動き出しは素晴らしいです。正直ベースで話すと、歩夢・西尾はユンカーに翻弄されてたのかな?と思います。 試合を通して見るとまた違った印象になる可能性はありますが、少なくともハイライトではユンカーに太刀打ち出来てない印象が強いですね。というよりかは、ユンカーが凄過ぎるというか(苦笑)歩夢・西尾にとっては、本当に強大なFWに感じたのではないかな?と思います。

次のホームで迎える第2戦目について、ここが少し気になる所ではあります。ただ、2人には注目が集まる舞台でユンカーを抑える・・・という、またとない自分をアピールする絶好のチャンスと捉えてチャレンジしてもらいたいですな。

FWの競演を堪能。そして、次節に向けて

試合を見てないので普段の熱が入ってない(?)せいか、とても冷静に相手のプレーとかも見入ってしまいました(苦笑)普段は、セレッソ側だけを取り上げるのですが・・・すみませんw

ユンカー、凄いですね。ハイライトだけでファンになってしまった(笑)ハイライト最後のボールと相手マーカーを視野に入れる体の向き方は、本当に素晴らしいと思います。

対して、山田・加藤のセレッソ期待の若手FWも負けてない活躍をしてたのではないかな?と思います。そこは心強いですよね。

1つ言うのであれば、この試合も普段の浦和も見てないので分からないですが、ユンカーは1トップですよね?1トップで、これだけの動きが出来る訳ですよね?果たして、山田・加藤は1トップでここまで出来るか? まあその辺は、今後の楽しみとして期待はしておきますかね。

何にしても、素晴らしいFWの競演だったと思います。山田・加藤、そしてユンカーにも拍手を送りたいです。

でもって、次節。若干のアドバンテージを奪ってのホームゲームでの2戦目。この若干のアドバンテージをどう扱うか?で勝敗は決まるような気がしますね。受けに回るのか、あくまで攻めるのか。

思い出されるのは、2017年ルヴァン準決勝2戦目のアウェイ吹田戦。あの試合、劇的な勝ち方だったので、セレサポにとっては印象の深い試合です。が、立場を変えて吹田目線で見ると、曜一朗にゴールを奪われたとかはありましたが、最終的に吹田はアウェイゴールのアドバンテージを守り切ろうとしてセレッソに押し切きられた・・・のですよね。次の浦和戦は、セレッソがこの時で言う吹田の立場になる訳です。

この試合の吹田を考えると、個人的にはアドバンテージを忘れてあくまで前に出て欲しいかな?と思ってます。あくまで、180分の前半が終わって、イーブンだった・・という位の想定で良いのではないかな?と。

この辺、判断が本当に難しい所ですが、チームを信じて応援したいですね。決勝に進みたい!!!

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