【セレッソ】吹田戦:クルピ時代から変わったモノ

セレッソ 1-0 吹田

2021.8.28 @パナソニック スタジアム 吹田

小菊セレッソ初陣、勝利!!!!

ここまでの流れからして、この勝利は大きい!本当に大きいですよね(笑)色んな不安を払拭してくれて、この先、楽しみを増やしてくれた試合だったんではないでしょうか?

意気揚々とw、試合を振り返ってみますか。

[土塔えんじ:ご覧の提供でお送りします]

試合内容・雑感

●清武の負傷交代と山田寛人

この試合の結果で唯一、不安が残ったかな?と感じるのは、序盤での清武の負傷交代。大事に至らなければ良いですが・・・

代わりに入ったのが、山田寛人。良かったですよね。個人的には、ACLの試合を見てから、ずっと待ってた選手。

清武が無事であれば、FWで見てみたいですね。

そして、山田もそうですけど、後半に交代させた西川・大久保と、試合に飢えているであろうメンバーを投入する小菊さんが非常に心憎かったです。

試合に出場できない選手が抱えてる悔しさと言うか、内に秘める・溜め込んでいたパワーをコーチとしてよく見てたんだろうな~と。それ故に、彼らも悔しさを晴らすべく、どんどん前向きにプレーできてたという印象。コーチから昇格した監督らしい采配だったな~と思います。

●陸のゴール!!!

素晴らしいゴールでしたね!!

解説の副島さんも仰ってましたが、ファーストタッチが素晴らしかった。ちゃんと、次にシュートを打てる所にファーストタッチでボールを置いてるんですよね。このボールコントロールは、一介のサイドバックのそれではないです(笑)

本当に、陸は凄い選手ですよね。何より、責任感が素晴らしい!最後まで走り切ってくれるので、本当に頼りになる。今回、メインの話題として陸を取り上げようか最後まで悩んだのですが、やはり小菊セレッソを取り上げないと・・・という所で泣く泣くボツとしました(苦笑)

ただ、陸は本当に大好きな選手で、特別枠でどこかで陸の凄さをまとめて書いてみようと思います(笑)入団した2015年に“シャケ越え”を果した選手、これからも“陸越え”を許さず頑張って欲しいです。

●守備も安定

本当、この試合では、守備も安定してました。DFラインはおろか、MFラインを突破されることもほとんどなかったんではないかな?と思います。ヒヤリとしたのは、前半のカウンター1本と最後のパトリックのパワープレー位でしたよね。

この試合、西尾を注目してみてたのですが、首振りがとてもスムーズになってた印象でした。前回、西尾を注視したのがFC東京戦だったのですが、その時よりよく周囲をチェックできてるな~と。諸々、ミスが目立ってましたが、この試合は気持ちが切り替わってる印象でした。

それでも、西尾の裏のスペースを突かれそうになる事もあったのですが、そこは上手く歩夢がカバーしてました。

西尾―歩夢は、お互いよく分かっているコンビなのでしょうね。チアゴのメンバー外になった理由は分からないですが、この2人だと連携がとてもスムーズな印象。今後、CBの組み合わせも注目ですよね。

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そんな所で、本題。やはり、小菊セレッソの所を触れないとですかね。陸を差し置いてでも・・・(笑)

正直、こういう状況下で勝利した試合は、ウンチクとか御託とか並べる必要なんてなく、『ヨッシャー!!!勝った!!!』と叫んでるだけで良いんだとは思うのですが(苦笑)それを普段レヴュー記事を書いている僕が言ってしまうと身も蓋もないのでw、しっかり書いて行こうと思います。 

雑感レベルですが、小菊セレッソで感じたモノを書いて行こうと思います。メインとするのは、記事のタイトルにもある通り『クルピ時代から変わったモノ』という所です。

小菊セレッソの雑感

この試合の1つの注目は、

小菊セレッソはどんなサッカーになるか?

という所でした。

実際には、小菊セレッソは今シーズンは3試合目なんですよね。セレッソ内部でコロナ感染者が出て、スクランブル体制で臨んだ4月のFマリ戦と福岡戦。この2試合は1分1敗だったのですが、その時の印象、特に負けたFマリノス戦の内容から考えて、この吹田戦はかなり期待していた所はありました。

ご記憶の方も居られると思いますが、現在リーグ2位のFマリノスを相手に負けはしたものの、ひいき目抜きでイーブンな試合を繰り広げてくれました。加えて言うなら、この試合は、コロナ感染者:1名+濃厚接触者:4名の合計5名の主力選手を除いた上での試合内容だったんですね。

単純にその時の試合内容と、そして、クルピ解任に伴う選手の危機感を考えれば、この吹田戦は『絶対にやってくれるはず!』という期待感しかなかったです。単純な足し引きですが、個人的には信じるのに十分な要素でした。

もう少し具体的に、この吹田戦で小菊セレッソの内容を見ていきましょうか。

[土塔えんじ:いったん、CMです]

クルピ時代から変わったモノ

クルピ時代から整理されたな~と言うところは、ビルドアップ時の狙いですね。多分、多くのセレサポさんも感じられてた所だとと思います。

特に、2トップの動きは良かったですよね。

  • 相手が前に出れば(セレッソDFラインにプレスをかけてくれば)、FWが相手のサイド裏に入ってそこを起点にする。
  • 相手が前に出て来なければ、FWは中に留まる。

加藤・タガートの2トップの奮闘っぷりは、多くの方は目の当たりにしたと思います。FW、サイド裏にめっちゃ入って起点作ってるやん!!と(笑)

そうかと思えば、タガートのポストに当てたシュート、加藤のオフサイドゴールと、中を割ってシュートも打ててました。この辺、本当に上手く整理されてる印象でした。端から見ててFWを起点にして、クルピ時代より明らかにスムーズに前にボールを運べてましたよね。

でも、実際の所で言うと、クルピ時代も2トップであった場合は同じような動き方をしてました。そういう意味で、動き的にはあまり変化はなかったりする印象もありますが、それでも小菊セレッソはスムーズに運べて、レヴィ・セレッソは上手く行かなかった。

では、何故そうなるのか?という所ですよね。

ここが、この記事のタイトル『クルピ時代から変わったモノ』という所になってくるのですが、それは、

ジンヒョンがビルドアップに参加していた。

ということになります。

今日の試合を見て、個人的に感じたレヴィ・セレッソと決定的な違いはここです。では、ジンヒョンがビルドアップに参加するその効果とは?その辺を、深掘りしていきます。

数の多い・少ない

ジンヒョンがビルドアップに加わることで、どう変わるか?戦術論とシステム論とか諸々あるのですが、ここでは僕流の簡略化した考え方をお伝えしようかと。

周知のとおり、サッカーチームは1チーム11人ですよね。そこで、GKがボールを持った時、パスコースは何個ありますでしょうか?敵がいないという前提であれば、味方選手の数そのままで、

  • GK(ボールホルダー): 1人
  • パスコース(味方選手): 10人

ですね。当たり前ですが、GKを除くフィールドプレーヤー10人がその対象。

対して、相手チームも11人。同じく、GKを除くとフィールドプレーヤーは10人ですので、

  • GK:1人
  • パスコースをマークする: 10人

という感じでしょうか。数をそのまま当てはめると、攻撃側のパスコースが10人に対して、パスコースをマークするのも10人。数的同数ですね。

こうなってしまうと、攻撃側からして『あー、パスコース全て潰されてしまった!』という事になり・・・

・・・えますでしょうか? 先に答えを言うと、実はそうはならないんです(例外はありますが)。

一般的な守備の考え方を考えると、必ずカバー役でDFラインの1人を余らせるのが守備のセオリーですよね。相手が3人で攻めてくれば、4人で守る。相手が5人なら6人・・・と言う感じで1人余らせて守るのが基本的な考え方です。

つまり、これらの基本的な守備の考え方を当てはめると守備側は、

  • GK:1人
  • カバー役(DFライン): 1人
  • パスコースをマークする: 9人

となります。

つまり、攻撃側のパスコースが10人に対して、パスコースをマークするのは9人。なので、攻撃側のGKがビルドアップに参加すると、

どこか1つはパスコースが出来ているはず

なんです。単純な数の多い少ないの話です。

仮にボールホルダーがパスコースが見つけられなくとも、守備側のどこかは1vs2の状況になってます。つまり、そこは守備側のマークは緩んでるのですね。

この試合、ジンヒョンからのビルドアップはとても効果的だったと思います。1つ空いてるはずの味方を見つけてボールを供給できてたんですよね。そこを起点に、ボールをスムーズに前に運べてました。

本当にジンヒョンは凄いですよね。そこを見つけるのも速いし、そこに出す!と判断するのも速い。また、そこに通す技術(パス、またはスロー)も正確。GKでありながら、それらプレー・スピードの速さは驚かされます。

対してレヴィ・セレッソの場合は、ご存じの通り、ハイラインが基本的な考え方。ビルドアップの最後尾は、チア・ダンを思い浮かべて頂ければ分かり易いと思いますが、基本的にはCBが務めてた印象です。上の数の多い少ないの例に落とし込むと、

  • GK(ジンヒョン): 1人
  • CB(ボールホルダー): 1人
  • パスコース: 9人

となり、基本的な守備の考え方の、

  • GK:1人
  • カバー役(DFライン): 1人
  • パスコースをマークする: 9人

に当てはめると、パスコースは1つも開いていない・・・という事になります。

そら、スムーズには行きませんよね(苦笑)これ故に、どこかしらで選手が相手を1枚剥がすことが求められるようになるんです。(まあ、そこを何とかしてた清武や坂元が凄いとも言えます(笑))

そんな感じで、個人的に考えてたレヴィ・セレッソの最大の弱点はここで、

ジンヒョンを上手く活用で来てなかった。

という所です。

これ、非常に勿体ないな~と常々、思ってました。アウェイ鳥栖戦が本当に象徴的に思えたのですが、GKの使い方の差で大きく苦戦を強いられてた印象でした(苦笑)

僕の目には、レヴィ・セレッソでのジンヒョンはカバー役にしか見えなかったんですよね。クリアする、あるいは組み立て役のDFにボールを渡すのみがほとんどだった印象です(横浜FC戦の坂元ゴール時の豊川へのクサビは良かったですけどね)。

そういう意味で、小菊さんはジンヒョンを上手く活用してきたな~という印象を持ちました。そこは、個人的にとても好感の持てる所でした。

小菊セレッソのこの先

今日の試合、小菊セレッソのジンヒョンの使い方を見て、先が明るいように思えました。この辺、ロティーナ的という言い方も出来るかも知れません。

ただし、どっぷりロティーナ的だったか?と言えば、それも全く違う印象です。守備時のDFラインの高さの設定とかは、ロティーナ(低) << 小菊 < クルピ(高) な印象でした。無理に高くもしないけど、ロティーナのようにベッタ引くこともしてなかった印象です。

そのDFラインの所で言うと、レヴィ・セレッソのように行ける時は行っていたのもとても好印象。

前半、西尾が相手陣のペナルティーアークとセンターサークルの間位で、レアンドロペレイラを潰したシーンがあったのですが、そこも象徴的に思えました。以下の記事で紹介しましたが、

1vs1に勝つことが前提』で、CBでも敵陣深くでチェックしても良いという考え方。ここは、しっかりとレヴィ・セレッソの良い所を踏襲されていたと思います。

言わば、ロティーナとクルピのいい所取りしてるな~という印象なのかな(笑)?いや、でもそれで良いのだと思います。というよりかは、この形が現在のセレッソにおいての究極形なような気もします。

清武の怪我、チアゴ・奧埜が何故メンバー外だったのか?という所も気になりますが、今日の試合結果で、ひとまず一安心できたかな?と思います。当然、油断もできないですが、小菊セレッソへの期待が大きく膨らんだ1日であったのは間違いないかな?と思います。

大阪を調べてみた@Supportnik

セレサポ:ひではちさん(@hide_cerezo)が開設されました『Supportnik』で、大阪を調べてみました。

そういや、まだEXPOCITY行ったことないな。

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