【セレッソ】広州FC戦:松田力の強みとスカッドの組み方
セレッソ 5-0 広州FC
2021.7.6 @ブリーラムスタジアム
サブチームでの快勝!!!こういう試合を待ってましたよね(笑)
2試合前のポートFC戦(1試合目)、サブチームとして試合に臨みましたが、結局、坂元・清武の活躍でようやく同点に追いつく・・・という低調な試合でした。ただ、今回で汚名返上!!と言った試合だったのではないかな?と思います。
そんな試合を振り返ります。
[土塔えんじ:ご覧の提供でお送りします]
試合内容・雑感
●加藤のゴール!!!!
ようやく出ましたね(笑)このゴール、クロスが上がる前の加藤の相手CBとの駆け引きが素晴らしかった!!
一旦、ファーにステップを踏んで、クロスが上がるタイミングでニアに入る。相手CBに対して“(ファーに)引きつけて離れる”動き、俗にいうプル・アウェイの動きが完璧!!しっかりとCBの前に入り込んで、クロスに合わせました。本当に、綺麗なゴールでした。
●松本のゴール!!!!
これも、綺麗なカウンターでしたね。
このゴールは、アシストした小池が良かったですかね。自陣奥深くで、相手ゴールを奪ってそのままドリブルで上がっていって高木にパス。そのまま高木を追い越して、パスを受け直して相手陣奥深くクロスを入れてます。この間はずっと連続した動きで、その上で正確にクロスを入れた小池に拍手!ですね。
そして、見逃してはいけないのが、ゴールを決めた松本の他、加藤・力もゴール前に詰めていたということ。こういうサボらないランニングが、攻撃に厚みを持たせることに繋がります。暑い中、お疲れ様(笑)
●チアゴのゴール!!!!
相手CBのレベルが低かったのもあって、どフリーでしたね。これは、チアゴなら流石に決めますよね。チアゴ、得点王を狙ってください(笑)
●松本の2ゴール目!!!!
このゴールも、綺麗な崩しからのゴール!!
ここ、松本の動き出しが 素晴らしかったですね。藤田が力にパスを出した瞬間、空いているスペースを狙って動いてました。自身が3人目の動きになる事を見越した動き出し、速い縦パスを難なくトラップした技術、シュートの落ち着きとかを見ても、ボランチの選手っぽくないですよね。リーグ戦で2試合ほど前目で使われてた理由も、何となく理解が出来た2点目の松本のプレーでした。力の松本の動きを見逃さなかったパスにも拍手!!
●加藤のゴール!!!
1点取っていたからか、落ち着いてましたね(笑)完全に肩の力が抜けていたので、抜け出してフリーになった時も、ポートFC戦のフリーで外したイメージは浮かびませんでした。やっぱり、得点取ると違いますね(笑)
●加藤・山田の変化
この試合、相手2CBのレベルが低すぎで、2人ともビルドアップが出来ないのは明白でした。それ故に、加藤・山田のプレスで相手のリズムを乱せてたのは良かったですよね。
そして、何よりゴール前の動き出しが変わってました。前回の試合レヴューに書きましたが、
解説の播戸が、『加藤・山田はボックス内の動きが“待ち”。クロスが上がってから動き出すのではなく、自分から動き出してそこにクロスを要求する動きが欲しい。』と解説されてました。いわば、ダメ出しですよね。
でも、この試合の後、2人は播戸に指南を受けたんではないかな(笑)?明らかに、ゴール前でボールを呼び込む動きが出来てました。1点目の加藤のゴールがまさにそれですよね。クロスが上がる前に駆け引きに勝って、ボールを呼び込んだ形。
そして、ゴールは出来ませんでしたが、山田の動きもそう。前半、右足のアウトサイドでオシャレにゴールを狙ったシーンがありましたが、あの時の動き出しは完璧に高木のクロスを呼び込めてました。
加藤・山田の動き出しは、DAZNのハイライトでばっちり確認できます。興味のある方は、本題の所でハイライトを貼ってますので確認ください。
長いことサッカーを見てると、若い選手が急に変わる事があるので驚かされる時があります。2人のそれが、このタイミングであれば良いな~と思います。今後の2人の活躍に期待したいです。
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では、本題に。今回は、松田力を取り上げてみます。
Twitter(@dotou_eng_crz)のタイムラインを見てると、前半に外しまくったのもあって、力を叩くツイートもちらほら散見しました(苦笑)個人的には、ここまでの力は期待以上の活躍をしている印象ではあります。この試合も、ハーフタイムにツイートしましたが、
動きの質と言う意味では、力は少しレベルが違いますね。シュートは全部、外しましたが(苦笑)
— 土塔えんじ🌸オタク系セレサポ (@dotou_eng_crz) July 6, 2021
逆に言えば、あれだけフィニッシュに絡めるのはそれだけの理由はある。
でもって、相手CBがアレなんで、FWの守備の頑張り次第でまだまだ行ける。頑張れ!加藤、山田!#セレッソ#セレッソ大阪#cerezo
松田力のプレー内容に悪い印象はない(どフリーのシュートミスは・・・でしたがw)です。この試合でも、結果的に2アシストしてますしね。
そんな所で、 個人的な視点で力の魅力を書いて行こうかと。そして、力の使われ方を書く上で個人的には避けては通れないのですが、今年のスカッドの組み方についても。
スカッドの組み方については、実は僕の不満・マイナスな内容になります。そんな所で、行ってみましょう。
[土塔えんじ:いったん、CMです]
松田力の魅力
力の魅力は何か?と聞かれて、僕が一言で答えるとするとこうなります。
オフェンスとして何でも出来る。
ざっくりとしてますが、コレ。時流に沿ってる選手という見方もできるかな?という気がしてます。
具体的に、どんな事を力が出来ているか?という事を列挙します。
- 前を向いてボールを受けられる。
- 前線で体を張れる。
- サボらない。
1個1個見ていきましょうか。
前を向いてボールを受けられる
この試合の4点目、松本の2ゴール目をアシストしたシーンがとても分かり易いですよね。
このシーン、藤田の横パスを少し後ろに下がりながら前を向いてパス!あの体の向きを取らないと、松本の動きとパスを出すスペースが見えないですよね。また、藤田からのパスを受ける前にそれらの状況判断ができているので、ワンタッチでそこにパスを出せる。これ、なかなか難しい技術ですよね。でも、しっかりと力は前を向いてプレーできてます。
個人的に、力は2013年の大分の特別指定選手時代のプレーを見て、『前を向いてプレーできる選手』という認識をしてました。当時、クルピ3期目だったので、『セレッソ(クルピ)に合う選手やな~、大分から横取りできないかな?』と当時は思ってました。
以前に書いた以下の記事のような視点で・・・です。
こういう所が、個人的には力の好きな所ですね。
前線で体を張れる。
これは、イメージとしては吹田のパトリックのようなプレースタイルをイメージしてもらえると良いかと思います。
相手DFに前線で体を当てて、DFラインを上げさせない。ボールを持てば、ラグビーのFWのようにゴリゴリとボールを前に運んで相手DFラインを押し下げるようなプレー。縦方向に深みを作るプレーですよね。その深みを作って、後ろの攻撃的MFを躍動させるスペースを作る役割。
力は175cmしかないですが、最前線で体を張ってそういう深みを作るプレーをやってるな~と感じたのが、Fマリノス戦。チーム主力選手にコロナ感染者が出て、その選手含む5人が出場できない試合での緊急スタメン。がっつり体を張ってました。
パトリック程ではないにしろ、縦方向に深みを作ってた印象でした。あー、こういうプレーも出来るんや!と、その試合で意外に思った記憶があります。
松田陸・力は、ハーフ(インドネシア×日本)。元々は陸から感じてた事ですが、それ故?の日本人らしくない体の強さを感じてました。体幹が強いというか、陸も171cmにしては当たり負けしないですよね。そういう部分が、この力の前線で体を張るプレーに生かされてたのかな?と感じてました。
サボらない。
ここが一番の力の魅力かも知れないですね。この試合でも、再三、解説の加地が力の運動量を褒めてましたよね。
ここで、DAZNのハイライトをもう一度貼っておきますので全部見てみてください。(前述の通り、加藤と山田の動き出しにも是非、注目してみてください)
全部を見て、お気づきでしょうか?
- 力のヘディング
- 力のどフリーのシュートミス
- 加藤の1点目(力のアシスト)
- 松本の1点目(力はゴール前に詰めている)
- 松本の2点目(力のアシスト)
- 加藤の2点目(力はゴール前に詰めている)
チアゴのCKのヘディングは別としても、セレッソの得点機会にほとんど22番が顔を出してるんですよね。試合開始早々の右サイドからの際どいシュートもありました。ゴールを決めきれてないので悪い印象はあるかと思いますが、そもそも論で、そこに顔を出せてるという考え方をすれば前向きに捉えられることではないでしょうか(決めないと駄目はダメですがw)。
守備でもサボってる様子は皆無でしたよね。この試合の大ピンチになったシーンは右サイドの連携ミスでしたが(苦笑)、攻守において、力にチームが助けられているシーンは多かったと思います。
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そんな感じで、力は良い選手だと思います。後少し、スピードがあれば・・・(苦笑)それこそ、トップチームに食い込んできそうだと思ってるんですけどね。
陸のアシストで力が決める夢のシーンを、今期に期待しておきます。
・・・・と、こんな所で、力の魅力紹介は終わるとして、少し個人的に不満に思っていた事を吐露しておきます。
スカッドの組み方に不満
『スカッド』=『チームに登録されている全選手』とご理解ください。スカッドという表現は少し分かり辛いかと思うのですが、一番しっくりくる表現がコレでしたのでこう書かせて頂いてます。
今シーズンのセレッソを見ていて、スカッドの組み方に少し問題があるな・・・と個人的に感じてた所はありました。前述の通り、力の紹介をする上で、どうしてもこの問題を避けられないかな?と感じてまして、そこを書いて行こうかと。
力の役割で疑問に感じた所
ここまで力の紹介を読んで頂いて、何か疑問に感じた項目はありましたでしょうか?自分で書いていて何ですが、とても疑問に感じてた所があります。
それは、2番目に挙げた項目『前線で体を張れる。』です。
例に挙げたのは、Fマリノス戦。力はスクランブルでの出場。それまでの試合では、その『前線で体を張るプレー』を豊川が担ってたのですね。力は力なりに、豊川は豊川なりに体を張ってたのですが、明らかにミスマッチな感じですよね?彼らでもそれなりに出来たとしても、おおよそパトリックのようにはプレーできない。
では、何故、そういうプレーが得意な選手をスカッドに組み込んでいなかったのか?そこが、今シーズンのセレッソに対して個人的に大いに疑問だった所です。
過去、クルピ政権で成績の良かった2010年(アドリアーノ)、2013年(エジノ)と前線にフィジカルで戦える選手が居たのですよね。その役割を、何故、豊川がやってるの?力がやってるの?とこれまで感じてました。
体を張る選手は誰?
多分、ここをタガートやったんでしょうけどね。或いは、山田やったのかも?ただ、タガートは合流遅れの上に怪我持ち、山田(藤尾も?)はFマリノス戦時点で前線で体を張るプレーは力の方が上と判断されたのかな?
セレッソの不足しているピースはココだと、個人的に感じてます。ココをどうするか?タガートの怪我が治るのを待つか、山田の成長に賭けるか、或いは補強に頼るのか。(上で挙げときながら、力という選択肢はなかったりするw)
そういう意味で、今日の試合、山田の活躍は好材料だと思ってます。そもそも、山田はレッズ戦では清武に代わってのサイドハーフだったので、今日もサイドハーフ(で、力がFW)かな?と思ってたら、FWでのプレー。FWでの成長が見込まれてるのかな?と感じてました。
豊川や力にはない身体の大きさがある。そして、後半最後の方で見せた、縦パスを前向いて受けられるようなプレーもある。相手DFラインに釘を打つ為の、体も技術もあると個人的には思ってます。
実は、個人的にかなり山田に期待していたりしてます。ここで頑張って欲しいですね。タガートや、嘉人・加藤とタイプの違うFWとも争わないと駄目ですが、しっかりと結果を出していって欲しい。
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