【論】スマートバンドから見た中国企業の狙い
引き続き、スマートバンドのお話です。長々となってますが、この記事でとりあえず一区切りです(笑)
それだけ、凄い商品、サービスなんだと思って頂ければ幸いです。
[土塔えんじ:ご覧の提供でお送りします]
紹介したブログ記事と中華製の今
以下2記事にて、スマートバンドが如何に凄いか!!ってのを紹介してきました。
これだけの機能があって、“安い”んですよね。
でもって、一昔前のような、
中華製?安かろう、悪かろうやろ?
こんな印象はハッキリ言って皆無です。品質もかなり高いと思います。
実際、スマートバンド以外に僕はスマホもHuawei製(nova lite)を使ってます。2万円程度で買ったスマホですが、普通に3年、不自由なく使用できています(さすがに最近は、メモリいっぱいで処理速度は遅くなってきてますけど(苦笑))。そんな感じで、Huawei製コスパ最強節を僕の中で持ってます(笑)
では、なぜ、こんな安価で高品質、高機能な商品をHuawei、強いては中国企業は生み出せるのでしょうか?そんな所を僕なりに学んだ事を次に書いていこうと思います。
その全てが書かれている本
大それたことを書きましたが、実際のところ、この本に書かれていることが全てなんだろうな?と思います。その本は、アフターデジタル。
この本、本当に面白くて、オンラインとオフラインの区別がなくなる時代のことを書かれています。日本はまだ、オフライン/オンラインの区別が付くが、中国はその区別があいまいになってきている。それらの具体例が記されていて、今後、日本もこういう道を進むべきなのでは?というような内容。技術者、エンジニアの方は必読の1冊かと思います。
そんな本から、少し引用します。
1-7 エクスペリエンスと行動データのループを回す時代へ
この章タイトルから、中国企業の狙いが見えてきます。ユーザーの行動データ、これを取得するために中国企業は努力していることが伺えます。
本の概要で言うと、こんな感じです。
- 中国企業は、 安価な商品、またはアプリ(無料等)でユーザーに提供する。
- ユーザーは使用してみて、その使用勝手の良さにその商品・アプリを使い込む。
- 中国企業は、ユーザーの行動データを取得する。
- 中国企業は、その行動データから次の商品・サービスをユーザーに提供する。
この1.~ 4.のループを迅速にさせることで、ビジネス・スピードを上げていっているのですね。
注目して欲しいのは、『2.』。ユーザーが使用する商品・アプリというのは、ユーザーにとって有益になるものなんですよね。逆に言うと、中国企業はユーザーの行動データを取得するため、ユーザー視点に立ってサービスを作っているのが伺えます。それこそ、スマートバンドのような。
[土塔えんじ:いったん、CMです]
結果、ユーザーと企業にとって、Win-Win の関係性が成り立ってくるんです。これって、素晴らしいビジネスモデルだなっと思います。日本の家電製品のように、 『この機能だけが欲しいのに、その機能を付けるのに無駄にいっぱい機能がついているモデルしかなくて高い金額を払った』みたいなモデル体系ではないんです。
この本を読むと、如何に日本が遅れていて、中国が進んでいるのか?というのがはっきりと思い知らされます。
エンジニアとして
土塔えんじの“えんじ”はエンジニアから取っています。そう、僕はエンジニアの端くれ(笑)
エンジニアとして、その技を磨くというのは当然のこと、中国企業が見ているような視点でモノを見る必要があるなと、強く感じている今日この頃です。中華製スマートバンドを体感してみて、尚更、強く感じるようになりました。
少し余談ですが、トランプのHuawei 叩きもユーザーの行動データを多く取っていることを嫉んでのモノと、僕は考えています。中国は14億人、その内、ネット人口は8億人を超えるとのことですからね。Huawei スマホが Google のサービスを使えなくなったとしても、Huawei独自の(先で紹介したようなユーザー視点の)サービスが中国国内に広がれば、アメリカも大打撃でしょうしね。
最後、紹介になりますが、エンジニアの方はアフターデジタルは本当に必読やと思います。ご参考までに。