【セレッソ】FC東京戦:『重さ』の克服と清武が消える理由。

セレッソ 2-3 FC東京

2021.3.6 @ 味の素スタジアム

ジンヒョンのミスと、セットプレー2本。うーん、、、勿体ないと個人的には考える敗戦。

少し、得点経過を中心に試合を振り返ります。

[土塔えんじ:ご覧の提供でお送りします]

試合経過

●嘉人の3試合連続のゴール!

素晴らしいの一言ですね。動き出しが、パーフェクト。その動きに、ドンピシャで合わせた坂元も流石。

●ジンヒョンのミス(苦笑)

いやぁ・・年1位でやっちゃいますね(苦笑)ジンヒョンの信頼度を考えると、割り切るしかないですが。簡単に1stタッチで、ロングキック1発で良かったな・・・と思いました。

●原川の加入後初ゴール!

ジンヒョンのミス直後やったので、大きいゴールでしたね。ボランチのミドルが狙えるのは、これからを考えても大きいと思います。これも、嘉人のゴールと同じく素晴らしかった!

●直接FKで再び失点。

これはもう、仕方がないかな。その前のFKを取られたシーンがどうすれば良かったか?の反省は必要だとは思うけど。

●セットプレーでの失点。

ここを跳ね返せたら勝ち点1だっただけに、なんとも勿体ないな・・・

こんな感じの印象でした。うーん、やっぱり勿体ない印象が個人的には強いですね。今回、検討しようと思うのは、この2失点目、3失点シーンにまつわる部分についてです。キーワードは『重さ』

でもって、それを克服するのに、清武の活躍させることが必須だと思ってます。

重さについて

この試合の敗因を一言で表すなら、個人的に考えるのは『重さが足りなかった』と言えるかな?と考えています。

フィジカルの強さとも言えるかも知れないのですが、 個人的な視点では少し正確な表現ではない感じです。 そのフィジカルの強さを少し細かくしていきます。

フィジカルの強さの定義

フィジカルの強さは、以下の3つのトータルだと考えてます。

  • 高さ
  • 重さ
  • 筋力の強さ

サッカーであまり話題に上がりませんが、『重さ』は結構重要な要素だと思ってます。ラグビー程ではないいんしろ、フィジカルコンタクトを伴うスポーツですしね。

その『重さ』について、掘り下げていきます。

『重さ』が勝負を決する場面

フィジカルの内、『高さ』『重さ』で劣るチームは、その分『筋力の強さ』でそこをフォローする必要が出てきます。何となくイメージ頂けると思いますが、相手より高く飛ぼうとしたり、力を込めて押したりといった具合に。

ただ、筋力の強さは、乳酸が溜まってくると上手く発揮できなくなる。そういう状況になってしまうと、相手の疲労度に関係なく、単純な『高さ』や『重さ』に屈してしまう場面が出てくるんですよね。

特に、相手が自分より『重い』場合、乳酸が溜まってくると当たっても押してもビクともしなくなるんですよね。試合終盤、『高さ』は何となく誤魔化しが効くんですが、『重さ』はどうにもならなくなってくる感じで。

これ、僕が学生時代にサッカーをしていた時の経験則です。CBをやってたので、本当に自分より重い相手FWは嫌でした。サッカーだけでなく、フィジカルコンタクトのあるスポーツの経験をされている方には理解頂けるかな?と思います。

もっと単純な話で説明すると、自分より体重のはるかに重い人を相手に相撲を取ろうとした場合、体力のある時に勝てるか?体力のない時に勝てるか?体力のある時になら勝てるかも・・・と直感的に思いますよね。かなり極端な例ですが、それと同じ理屈です(笑)

セレッソとFC東京の『重さ』の差

ここで、改めて試合の話に戻ります。この試合のセレッソとFC東京のスタメン(フィールドプレーヤー10人)を比較してみました。

  • FC東京・・・ 平均身長: 179.5cm  平均体重: 75.6 kg
  • セレッソ・・・平均身長: 174.1cm  平均体重: 69.7 kg

明らかに、FC東京の方が高さ・重さが強いですよね。身長差で約5cm、体重で約6kg違う。これだけ差があると当然ですが、フィジカルコンタクトで分が悪いのは明確。ディエゴ・オリベイラとか、明らかに強そうですもんね(苦笑)

体格差はあるものの、サッカーではパスワークでかわして行ければ良い。ただ、今のセレッソは、新加入の原川辺りがまだ噛み合いきれてない印象。だから、この試合、FC東京のプレスをまともに受けてしまう場面が増えていた印象でした。

FC東京も、高さ勝負はあまり仕掛けてきませんでした。ただ、フィジカルコンタクトはかなり多かったです。単純明快な『重さ』の勝負。後半途中位までは、セレッソの選手も体力が残ってるので抗えますが、試合終盤になってくると体力低下ととも筋持久力も下がってきて『重さ』に抗えなくなってきた。それ故に、試合終盤は、ずっと押される時間が多かったのかな?という印象でした。

そう言う所が影響して、最後の失点のようなシーンに繋がってしまったのではないか?という考えです。戦術や選手の能力的な差というよりかは、単純にフィジカル要素の差が最終的には勝負を分けたように思っています。

去年と違う点。

もっと局所的に見れば、進藤(74kg)は2失点目のFKの直前、アダイウトン(83kg)に当てられて青天井を食らわされてました(苦笑)そこでクリアしきれずに、次のプレーで原川がファールをして、FKを与えた流れでした。

更に進藤(74kg)は、最後の失点シーンで森重(79kg)に弾き飛ばされてました。CKやサイドからのFKで一番締めないといけないニア側、いわゆる『ストーン』の位置。前節:フロンターレ戦では瀬古(72kg)が務めてましたが、やはり少し足らない印象。今のセレッソの守備で本当にやばいな・・・と感じるところです。

[土塔えんじ:いったん、CMです]

色々なシチュエーションが重なってるので、一概に進藤が悪いと言う訳ではないのですが、去年まで両場面ともあそこにはヨニッチ(83kg )が居たのですよね。そう、重さにも対抗できるヨニッチが・・・(涙)この試合に関して、本当にヨニッチ退団の大きさを痛感してました。

今のセレッソのメンバー編成で、ヨニッチのように『重さ』に『重さ』で対抗できる選手のは、恐らく新外国人選手のみ。ダンクレーの早期の試合出場と、チアゴ、タガートの早期来日を願います。

清武が輝く=『重さ』に抗う手段

また、この3試合を見たセレサポさん、気になっていることがありますよね。そう、清武がいまいち輝いていない。最後に、そこを少し触れておきます。

現在のセレッソは、お世辞にもビルドアップと言う概念はない印象ですよね(苦笑)FWにボールを当てて、上手くボールが入った時だけ攻撃に繋がっている印象。FWに当てるボールは、両サイドバック:丸橋・陸からが多いんですが、逆に言うと、『清武の頭をボールが超えて行っている』んですよね。これでは、清武はなかなかボールに触れないし、活躍できない。

開幕戦のように、丸橋・陸が高い位置を取って起点になれている時がセレッソが好調な時です。ただ、負けた2試合は、この2人のポジションが低すぎました。 このサイドバック2人をどうオーバーラップさせるか?これが、直近のセレッソのクリアしないといけない課題になってくると考えてます。

個人的には、ダブルボランチの関係性が整理できてない印象を受けてます。この試合で言うと、原川・奧埜。2人とも前に出るチャンスを伺ってか、ずっと横並びのポジション取りをしてました。どちらかが、後ろ目にポジションを取って縦関係を築ければ、サイドバックも上がり易くなると思うのですよね。

丸橋が上がれば、清武との距離感も近くなり、清武もボールに多く絡めるようになる。こうすることで、ビルドアップもかなりスムーズになると思います。それは更に、『重さ』にも対応できるようになる(パスワークで、フィジカルコンタクトを避けられる)のかな?と思っています。

色々問題点はあると思うのですが、ここの1点でかなり多くの問題は解決するように感じてます。

修正はされている。気長には待ちます。

DF陣ーMF陣で去年から違うのは、原川だけ(トップじゃなかったという意味では、西尾もかな?)。前述しましたが、多分、原川がまだ嚙み合ってないんだろうな~という感じですね。まあ、仕方がないと言えば仕方がない。

ただ、良かった点を挙げるとすると、前節のフロンターレ戦の2失点目:山根に使われたCB‐SB間のスペースは、今日の試合の同じシチュエーションでは原川がしっかり埋めてました。前節の試合を反省し、修正はしてる印象ですね。

これを、ブレずにやっていけば良いと思います。

何れにしろクルピ体制、しばらく様子を見ないといけないのかも知れません(苦笑)まあ、ロティーナの初年度も1勝してからの3連敗でしたし、個人的にはブレずに応援していきます。

【セレッソ】FC東京戦:『重さ』の克服と清武が消える理由。” に対して1件のコメントがあります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です