【セレッソ】横浜FC戦:片山瑛一を語る。
セレッソ 2-1 横浜FC
@ニッパツ三ツ沢球技場 2020年8月30日
完勝と言えば完勝。辛勝と言えば辛勝。
最後、色々な意味で締まりが悪かったので、何かこんな印象になった試合。まあ、勝ち切ったので、良かった!な所です。
試合を振り返ります。
[土塔えんじ:ご覧の提供でお送りします]
清武のスペシャル×2
●1点目:キヨのスペシャル!
久々に、個人でのあんな切り崩しを見ましたね。高木の落とし→キヨのワンタッチの切り返し!あれは、相手は付いていけないですね。そこから、ワンフェイントからシュート!冷静過ぎる(笑)
●2点目:ブルーノ!
てか、ここでも、キヨのドリブルが凄かった!セレッソは基本的に遅攻が多く、相手が油断してか一瞬戻りが遅くなったのですね。そこを見逃さず、ペナルティエリア前でスッと前に出て数的同数にした入り方とか、個人的にかなり好きなプレー。そこからの仕掛けのドリブルで、相手をガッツリ食い付かせたのも良いプレーでした。
●失点は、ヨニッチと瀬古の距離が広がってましたね。直前まで藤田がそこを埋めてましたが、横浜FCがボールを下げた時に藤田が1列前に出た一瞬の隙。
その少し前にも、同じような狙われ方をして、ジンヒョンが引っ張り出されて危うかったシーンがあり、横浜FCの狙いだったのかも?と感じます。
●試合終了前後のゴタゴタ。当事者しか分からない事だと思うので、正直、よく分かりません。ただ、とにかくジンヒョンには相手サポーターの相手せず、シレッとプレーしといて欲しいですね。
試合の流れと感想はこんな所で、本題に入ります。
片山瑛一を語る
あの丸橋がスタメンを外れる、、(笑)セレサポからして、意外と衝撃な出来事だったのではないですかね。
それと同時に思ったことは、
今の片山の好調ぶりなら、丸橋の代わりを任せても大丈夫なんじゃないかな?
そんな所だったのでは?
多くのセレサポにそう思わせたであろう、今季の片山の好調さはセレサポにとっても嬉しいサプライズ。ほとんどの試合で途中出場し、安定したプレーっぷりとロングスローを披露。
様々なポジションで起用され続け、コツコツと信頼を集めてきての今回のスタメン起用。そして、この試合でもそつなくプレー。あわよくば、ゴール!というシーンまで。
いったい、どうしたんや、えいちゃん・・・(笑) プチ山村和也的な存在にまで言われるようになった片山に今回、スポットを当てて見ます。
実はFW
セレッソでの登録はDF。印象として、DFのどこでもこなせるユーティリティプレヤーでした。
ただ、正直ベースで語ると、尹さん時代の2018年、片山のセレッソデビュー戦で、当時札幌に所属してた三好康児にサクッと抜かれて以来、DF としての能力を疑ってました(苦笑)
しかしながら、ここへ来て、 川崎戦でのロングループシュートやこの横浜FC戦での胸トラップからの切り返しシュート!なんか見せてくれるやん!な印象。
改めて振り返ってみると、前所属のファジアーノ岡山では、FW やウイングバックを主戦場だったらしい。 なるほど、川崎戦や横浜FC戦で見せた技術は、DFのそれやないですよね。元々はFWと考えれば凄い納得。
ディフェンスより、オフェンスの方が実は能力が高そうという事実。てか、セレッソ所属3年目にして、それを知る事実(苦笑) もっと、所属選手に興味を持たないと、、と個人的に反省させられる選手になってしまった(苦笑)
ロングスロー
まあ、説明不要ですよね(笑)
ボールの軌道をみる限り、本当に最後まで球速が落ちない。藤田のも凄いけど、更に上を行く感じ。間違いなく、Jでナンバー1ですよね。 これだけでも、ワクワクさせられます。
『強』な選手
少し余談ですが、2016年昇格プレーオフ決勝。当時、片山は相手チーム:ファジアーノ岡山に所属していて、セレッソとは敵として戦いました。 ご存知の通り、その試合に勝ってセレッソは昇格を決めるのですが、昇格決定後の特番で『プレーオフの裏側』的な番組?を見ました。
その時の映像で、決勝前のミーティングの様子が映り、当時のセレッソ監督:大熊さんが用意していた岡山を分析したミーティング資料の内容で、片山は『強』となっていました。要は、決勝における要注意人物にカテゴライズされてたようでした。
その後、大熊強化部長時代に片山を獲った訳ですから、プレーオフ当時から片山はセレッソから注目されてたんですね。
ちなみに、その時のミーティング資料、岩政は『鬼』でした(笑)
左サイドバック:片山
そんな旬な選手:片山瑛一ですが、今回の試合で起用されたのが左サイドバック。
[土塔えんじ:いったん、CMです]
ただ、そこは、我らがバンディエラ:丸橋が不動。なので、この試合で片山を語る上で、どうしても丸橋との比較になってしまうのですね。比較対象が丸橋なのが、少しかわいそうですが。
そして、横浜FC戦の1シーンで、片山と丸橋とで決定的に違う所を見受けました。
丸橋にあって、片山にないモノ@左SB
前半終了間際、46分前後。
セレッソの右サイド側から相手のクロス。これを、片山がヘディングで清武に繋ぎます。これは素晴らしいプレー。で、問題はここからのシーン。
フリーの清武は、ドリブルで上がろうとします。そこに、相手マークが2人つきます。その後、清武は少し溜めた後にこの2人をかわし、3人目で引っ掛かりボールをロストします。そんなシーンでした。
この時、片山は?と言うと、清武がボールを持った時点で片山はフリー。そして、清武の後方スペースをカバー。これは即ち、片山はオーバーラップしなかったのですね。 そして、清武が溜めている間に、片山は相手FWにマークされ、清武の後方へのパスコースをも消されてしまいます。
要は、このシーンにおいて、片山は清武を孤立させてしまったんですね。この時、片山には清武が溜めている間にオーバーラップして清武のフォローをして欲しかった。
片山の判断がどうだったか?は本人のみ知るところ。前半終了間際だから無理しなかった。或いは、清武に対して後方へのパスコースを作った。色々な思考はあったと思います。
ただ、丸橋なら必ず清武のフォローに行っていたはず。
清武が絶好調だったのでマーカー2人をかわし切ったのですが、左SBのオーバーラップしてフォローすることで、もっと楽に攻略できたはず。もしかすると、3人目もかわせて、チャンスが生まれていたかも?
丸橋は出来た(であろう)、片山は出来なかった。 丸橋に対して憶測な書き方しかできないですが、ここの所に丸橋と片山の差(・・・と言うより、そう思わせる丸橋の凄さ)があると思いました。
そして、その差が何故生まれるのか?それは、清武への信頼感だと思ってます。
清武への信頼感。
清武はボールを失わないと言う信頼の有無。
このプレーに関して、片山と丸橋を比較するならこうなるかな?と思います。丸橋にあって、片山になかったモノとも言い換えられるかと。清武は絶対にボールを失わないと思えば、オーバーラップもし易い。
ただ、こういった相手への信頼感の類は、一緒にプレーした時間の長さにも関係してくるとは思います。そこは、ずっとレギュラーで出ている丸橋が上なのは当然。2-3人のグループでのコンビネーションの確立は、時間の共有って重要な要素ですからね。
だから、現時点で(オーバーラップしなかった)片山に対して失望感と言うのはなく、今後に期待したいな・・と感じています。
次のステージへ
今季の片山の良い意味での裏切りは、厳しい言い方をすれば、『サポーターがそこまで期待してなかった』と言う側面もあると思います。
でも、あれだけやってくれるという事が分かった今なら、片山に対するサポの期待も次のステージに移して良いのでは?と思います。(そういう意味で、この記事の内容も厳しめに書いてきました)
レギュラー奪取
今の片山の活動ぶりなら、期待はここですよね。ロングスローと言う明確な武器もあるし、スタメンを張れるようになれば、面白い存在になってきそう。
是非とも、結果を残していって欲しいと思います。