【なでしこジャパン】メキシコ戦:女子サッカーの現在地と林穂之香

なでしこジャパン 5-1 メキシコ女子

2021.6.13 @ カンセキスタジアムとちぎ

オリンピック代表がもうそろそろ決まりますね。『ドドドド怒涛の9連戦』(笑)と銘打っての代表戦。もう何戦目か分からん位続いてますが(8戦目とのこと(苦笑))、久々になでしこの試合を見たような気がしますね。

タイトルにメキシコ戦と銘打ちながら、あまり内容には触れません(笑)なでしこの現在地・・・というよりかは、個人的な視点で、女子サッカーの現在地を見て行こうかな?と思いながら見てました。その辺の気付きを書いて行こうと思います。

[土塔えんじ:ご覧の提供でお送りします]

なでしこを中心に見た女子サッカーの定点観測

なでしこジャパン W杯優勝時(2011年)

男子サッカーを見て女子サッカーを見ると、明らかに違うのがスピードですよね。人が走るスピードも違えば、パス・スピードも違う。筋力差で当然ですが、男子の方が速い。

ただ、人の走るスピードに比べて、パス・スピードはそのスピードは落ち具合は低い。また、フィールドの大きさは男子と同じ。

ここに、男子サッカーと大きな違いが出てくる印象ですね。女子サッカーは男子と比べて、攻撃側のパス回しが早いと守備側のプレスがハマらない。個々人の技術差が、はっきりと出易いんですよね。

(僕はセレサポなので、セレッソ堺レディースを例に出します。堺レディースのサッカーを継続的に見ている方であれば、この感覚を分かって頂けると思います。主力が体の出来上がってない中学・高校生であっても、体の出来上がってる大人相手に勝ってしまうようなパスワークのサッカー。あれこそが、男子にはない女子サッカーの醍醐味だと思います。)

この女子サッカーの特性をうまく利用したのが、2011年のなでしこジャパン。W杯優勝した時のサッカーでしたよね。あの時のなでしこのパスワークは、見ていて爽快感がありました(笑)

その10年くらい前(2000年前後位)までは、女子サッカーはフィジカル全盛。同じレベルのサッカーをすると、フィジカルの強いチームが勝つというような内容で、大きいFWがチームにいればそれだけで勝てるような感じでした。

体の小さい日本女子は、それ故、アジアでも苦戦してました。2011年W杯は、それを打破した見事な優勝だったと思います。

2011年以降に完全に潮目が変わる。

2011年のなでしこジャパンの優勝は、今振り返ると本当に革命的だったと思います。ここで、完全に女子サッカー界の潮目が変わりました

どの国も、パス回しのレベルが上がり始めたんですよね。恐らくは、2011年のなでしこを模範にしたサッカー。ロンドン五輪だったと思うのですが、フランス女子のパスワークとか個人的には見惚れた記憶があります。

2011年優勝直後は、それでもレジェンド:澤穂希を中心にプライドを保ってましたが、引退後はもう一つパッとしない成績に低下。相手に対して、パスワークの優位性を日本女子が保てなくなって、またフィジカル差で勝ち切れなくなってしまってた印象でした。

ここ数年のなでしこの勝ち切れない印象は、個人的にはこんな形で見てます。そうなってくると、気になってくるのが次の展望ですよね。

次の展望

個人的に、今後、女子サッカーに必要になってくると思うのが、

サッカーにおけるセオリーを守れる選手が重要になってくる。

と思ってます。

サッカーチームによって、色んな戦術やスタイルがあるのはご存じだと思います。ただ、それら戦術とかの以前の話で、『こういう場面ではこうプレーする』『この場面でこのプレーは絶対にしてはいけない』というような、どんな戦術を取っても共通するセオリーってあるんですよね。

セオリーをもう少し具体的に書くと、

  • 局面の判断を正しく行える
  • 正しく判断した上でプレーを正確に実行できる

この2つの掛け算のイメージです。まあ、当たり前と言えば当たり前なのですが(苦笑)

ただ、この辺は女子サッカー全体的に言えることですが、男子と比べると特に判断する所のレベルは低いと感じてます。このメキシコ戦を見ていても、両チームとも判断が怪しい選手を多く見受けました。また、判断が良くても、正しくプレーを実行できない選手もいた印象です。

女子サッカーの競技人口がもっと増え、相対的にレベルが上がってくるような所だとは思うのですが、この辺り、女子サッカーで更にレベルが上がる余地があるような印象を持ってます。

でも、メキシコ戦において、それらがほぼ完璧だった選手がいます。そう、我らが林穂乃香選手です(笑)

[土塔えんじ:いったん、CMです]

判断がとても優秀な林選手。

個人的に、林選手がセレッソ堺レディース所属している時、ちょくちょく試合観戦に行ってました。林選手、本当に判断が優れてるんですよね。

観戦する側からすると、フィールド全体を見渡せるので、選手の判断の良さ・悪さを目に付くことってありますよね?それ故、選手を見ていて『こっちを選択した方が良いのに』とか『それはしたらアカンやろ!』とか思う事もあるかと思います。

ただ、林選手のプレーからそういった不満を感じたことが無かったのですよね。多分、林選手が出場した堺レディースの試合は、トータル20試合くらいは現地観戦したと思うのですが、プレーの選択を間違えたのを見た記憶がないです。

加えて、堺レディース出身者特有のテクニックも持ち合わせてるので、プレーが正確。判断を誤らない、プレーのミスをしない好選手。見る側としても、本当にノーストレスな選手でした。

今日のメキシコ女子戦も、ほぼ完璧だったんではないでしょうか?堺レディース時代と変わらず、判断を誤らない、プレーのミスもしない。また、贔屓目が入ってるかも?ですが、プレー・スピードも一番、早かった印象です。

TV解説の松木さんや岩清水さんも絶賛してましたが、本当に素晴らしいプレーっぷりでした。

東京オリンピックでも期待。

まだ、開催されるかどうか?も正式決定ではないでしょうし、メンバーに選出されるかどうかも分かりません。

でも、現時点で林選手には本当に期待したいですね。個人的に考える、今後の女子サッカーで必要な要素を完璧に備えてると思うので、なでしこの主力になっていくのは間違いないと思ってます。

林選手、頑張れ!!!宝田選手、北村選手ともに頑張って欲しいですね。

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