【セレッソ】仙台戦:『セレッソ守備網の穴』を考える

セレッソ 3-2 ベガルタ仙台

@ユアテックスタジアム仙台 2020年9月27日

いやぁ、劇的な勝利でしたね!!

 
 

色々、モヤモヤ・うっぷんの溜まる前節/前々節だっただけに、今回もPK?な判定に『また?』となりそうでしたが、見事に吹っ切ってくれました。個人的には、こういう“誤審をもろともしない試合”を望んでいましたので、大変嬉しい限り。

 
 

すこし、試合を振り返ります。

 

[土塔えんじ:ご覧の提供でお送りします]

 

清武!!!

●1点目:メンデスのゴール!!

その前の前、片山のトラップ→パスもよかったですね。曜一朗のマークを外す技術も素晴らしかったし、本当に綺麗に決まったシーンでした。

 
 

●2点目:ヨニッチ、ヘディング!!!

ヨニッチの結構、久しぶりのゴール。昨年のガンバ戦を思い出しましたね。2失点に絡んでしまったので、より集中力が増していたような気がしますね。キヨのCKもよかったかなと思います。

 
 

●決勝点:キヨの決勝ゴール!!!

ビューティフルでした(笑)その前のフリーを外した時に、個人的に激怒しましたが(苦笑)、完全に帳消し、むしろお釣りを頂いたような気持ちになりました(笑)

 
 

●1失点目は、今回の本題。後述します。

 
 

●2失点目、試合に勝って冷静に見直してみると、陸がボールに関与しない形で相手FWを倒しているようにも見えるかな?とは思います。あくまで、見える・・・というレベル。が、これまでの経緯があるので、あれでPKを取られるのはセレサポ的には納得はいかないですね。何れにしろ、レフェリーの技術向上を願いたいです。

 
 

そんな感じで、本題に入っていきます。『セレッソ守備網の穴』とは?

 
 

セレッソ守備網の穴

アウェイ:横浜FC戦くらいからですかね、『相手チームが狙っているな~』と個人的に感じるところがありました。それは、、、

右のインサイド・レーン

図でいうと、このあたり。

右サイド・インサイドレーン

このゾーンで起点を作られて、、、というシーンを結構見かけます。横浜FC戦の失点も、今節の1失点目も、まさにそこを突かれた形でした。

 
 

今回の失点について、時系列で図示します。

 
 

今回の失点(1失点目)の経緯

失点シーンの少し前に相手最後列の選手がボールを持った際、ワイドに開く関口(7番)を坂元が見ていて、後にアシストをするパラ(2番)は陸がチェックにいける態勢で見てました。

陸:パラ(2番)/坂元:関口(7番)
 
 

そこから、相手CB同士で1度パス交換を行います。この時、陸は坂元が見ていた関口(7番)にマークを変更。坂元はデサバトに対し、パラ(2番)を見るように指示します(パラを指差してます)。

陸:関口(7番)/坂元:パラ()をマークするようデサバトに指示
 
 

右インサイドレーンに入ったパラ(2番)は、ボールを受けた後、陸に対してドリブルを仕掛けます。ただ、陸は関口(7番)をマークしているので、1人で2人を見る形に。

 
 

また、デサバトは真ん中を空けないよう、サイドに引っ張られ過ぎないポジション取り。坂元は、守備からは外れてました。

 
 

この時に、ヨニッチは陸が抜かれ場合のフォローと、クロスのコースを消すような中間ポジションを取りますが、得点を決めた西村(15番)のマークを外してしまいます

その後の右サイドの選手の動き
 
 

こんな感じでマークが中途半端になり、パラ(2番)は結果的に厳しいチェックを受けずにフリーでクロスを上げてます。そして、失点。

 
 

パラ(2番)に、上手くやられたという見方もできるかな?と思う失点ではありますが、それにしても連携が思いっきりずれた印象がありますよね。クロスを上げられる前後のヨニッチ、歩夢、片山のマークの受け渡しの部分も少し問題があるようにも感じましたが、今回、クロスを上げられた要因についてもう少し検証します。

 

[土塔えんじ:いったん、CMです]

 

クロスを上げられた要因から考える穴

パラ(2番)にフリーでクロスを上げられた反省点として、以下のようなことを挙げられるかな?と思います。

  • 最初のマークのまま、坂元:関口(7番)、陸:パラ(2番)を継続すべきだった。
  • デサバトに任せるのではなく、坂元がパラ(2番)のマークを行うべきだった。
  • デサバトがパラ(2番)に厳しく行くべきだった。

この辺りの何れかを徹底できれば、防げた失点かも?とは思います。

 
 

セレッソのチーム戦術上、どれが正解か?はチーム内の人間しか分かりえないことでそこは修正されるとは思います。ただ、個人的に気になっているのは、

  • 坂元の攻撃力の反面
  • デサバトへの指示

というところです。実は、ここのセレッソの右サイドの連携で相手チームが付け入る隙を与えていないかな?と感じていたりします。

 
 

1つ1つ見ていきましょう。

 
 

坂元の攻撃力の反面

坂元の攻撃力については、非の打ち所がありません。それ故に、ケチをつける気もありません。ただ、たまに気になるのが、

坂元は、守備意識に問題があるかも?

という所。大筋、問題ない守備の貢献度だと思うのですが、たまにフッと抜いてしまうというか、そんな感じを個人的には受けてます。

 
 

今回の失点シーン、右サイドを崩される形(厳密には、ズレが生じたレベル)ですが、坂元はシレーっと守備から外れてるんですよね。デサバトのポジション取りから考えて、デサバトが真ん中を空けないというのがチーム戦術の正解であれば、坂元は関口(7番)かパラ(2番)を見ないといけなかったのでは?と思っています。

 
 

坂元は、アウェイ:鳥栖戦でも同じような形で失点シーンに絡んでいました。この時も、相手カウンターに対して坂元の帰陣が遅れ、今回の陸のように、右サイドとシュートを打った中央の相手選手を、デサバトが1人で見る形になっていました。

 
 

2シーンで坂元の守備絡みで失点を見たと感じているので、個人的に坂元の守備には少々不安に思うところはあります。

 
 

とはいえ、坂元の魅力はあくまで『攻撃力』。坂元の攻撃力を発揮させるため、チームとして守備をある程度免除されているのであれば、それで良いのですけどね。

 
 

それに応える意味で、攻撃面での更なる活躍を坂元には期待したいです。

 
 

デサバトへの指示

言語の問題です。右インサイド・レーンを囲う選手の公用語。

  • デサバト(アルゼンチン人):スペイン語
  • ヨニッチ(クロアチア人):クロアチア語
  • 陸・坂元(日本人):日本語

この右サイド、言語がバラバラなんですよね。

 
 

この辺り、デサバトに対して周囲の選手はどの言語で指示してるのかな?という疑問は、デサバト入団以来、ずっと持ってました(ヨニッチに対しても・・ですが)。とっさの判断が必要な場合、デサバトへの指示って遅れたりしないか?

 
 

今回で言うと、坂元はデサバトに何語で指示したのか?というところ。スペイン語でない限り、とっさにデサバトの理解が遅れると思うんですよね。

 
 

同じように、陸がパラ(2番)にドリブルで仕掛けられた時に、ヨニッチは中間ポジションを取りに行きましたが、ヨニッチがデサバトに指示して動かせなかったか?と言う疑問もあります。そうすれば、ヨニッチは西村(15番)を見失わずに済んだかも?と思いますしね。そこも、言語の問題があるのかな?という気がします。

 
 

今回の試合の1失点目も、本当にわずかなズレなんだと思うんですよね。それが、言語の問題なのかも?と思ったりもします。

 
 

そこを付け込まれて、主に右ボランチを担うデサバトの脇:右サイド・インサイドレーンを相手チームが狙うのであるなら、そこの修正は結構難しい問題だな・・・と感じます。

 
 

ただ、別の視点で、ロティーナはスペイン人(スペイン語)。問題なくコミュニケーションを取れるという視点でも、デサバトは戦術理解度が高いとも思えます。その理解度の高さも、今季の活躍に繋がっているのかな?とも。

 
 

言語の問題は、なかなか素人レベルでは判断が出来ない領域で想像の域を脱することは出来ません(苦笑)機会があれば、チーム関係者に聞いてみたい部分ではあります。

 
 

行きつくは、サッカーの奥深さ

坂元については、攻撃と守備の相反するバランス。

 
 

デサバトについては、言語の違い・・・

 
 

色々なものが交わって、サッカーは成り立つ。J1でNo.1の守備力を持っていると言っても過言ではないセレッソの守備陣ですが、1つ狂うと、少しずつズレて失点してしまう。

 
 

今回の失点を色々と検討していくと、サッカーって改めて奥深いな~と感じさせられます。反面、サッカーの楽しさでもありますね。

 
 

セレッソがロティーナの下で、これから更にどう変わっていくか?を楽しみにもしています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です