【セレッソ】裏切り移籍の定義。蛍は?水沼は?

少し、記事をアップする時期を逸した感はありますが(苦笑)せっかく書いたので、アップします(笑)オフシーズンは、Jリーグファンにとって楽しくも苦しくもありますよね。

 
 

新しい戦力として、あの選手がやってくる!とかになると心躍りますが、自チームの好きな選手が他チームへ移籍してしまうと、ぽっかり心に隙間が空いてしまう。時には、チームのシンボル的な選手が移籍してしまう事態も起こったりします。いわゆる、裏切り移籍

 
 

セレッソで言うと、19年シーズンの蛍がそれに当たりますでしょう。裏切り移籍をされた時は、本当に心苦しく思ってしまいます。ただ、一言で裏切り移籍と言っても、サポーターの感じる度合いは人それぞれ。今回、そんな裏切り移籍の定義を検証していきたいかと思います。

 

[土塔えんじ:ご覧の提供でお送りします]

 

移籍する選手が口にする移籍理由

移籍する選手は、だいたいチームの公式サイトなどで移籍理由を語ったりします。でもって、だいたいの選手が移籍する理由として挙げるのが、

サッカー選手として成長したい

ほぼほぼこの一択なんですよね。明らかなステップアップの移籍の選手を始め、傍から見ると都落ちな移籍の場合であってもこの理由を挙げる選手が多い。

 
 

では、サッカー選手、、いや、プロのサッカー選手の成長ってどういうモノだと考えますか?

 
 

プロの成長って?

今、僕はあえて『プロの』と言うワードを付け加えました。サッカー選手というのは、特殊な職業だと思います。ただ、プロという定義においては、実は普通のサラリーマンとかと共通するのではないか?個人的には、考えております。

 
 

そんなプロの成長というのは、自身の経験からも実は1つしかないのですね。

責任を果たす事

これ以外に何もない。その責任を果たすため、

  • 技術を磨く。
  • より高度な知識を学ぶ。
  • 難しい決断を下して実行する。

これらを行うことは当たり前のこと。

 
 

そして、これらの経験を持ってして結果を出して、初めて『プロとして成長できた』と言えるのではないか?と考えています。そして、それはプロのサッカー選手としても同じ事が言えるのだと思います。

 
 

責任と言うと、一般のサラリーマンや自営の方は分かり易い。最終的には、利益を上げる事なんですね。では、プロのサッカー選手の責任って何でしょう?

 
 

『責任』は選手によって違う。

これも、サラリーマンとよく似た発想にはなりますが、選手によっては責任の度合いが違ってくると思います。若手サラリーマンと重役、ルーキーと主力選手、責任の度合いが同じはずはないですよね。

 
 

ここで、僕が個人的に考えている(例として)セレッソにおける責任の度合いを3パターン位に分けてみます。

 
 

パターン①: 最高責任

例えば、セレッソの選手で言うと、清武・曜一朗・キムジンヒョン・丸橋。これらの選手には、

セレッソを常勝チームに引き上げる事

こんな責任があると思います。一番重い責任を持っている選手達。

 
 

パターン②: 中間責任

また、昨年度、多くの中堅~ベテラン選手が加入しましたが、代表的な藤田、奥埜、都倉あたりは、

セレッソを勝たせること 

こういった責任があるのだと思います。外国籍選手なんかも、ここに入るかな?

 
 

パターン③: 軽責任

こういった選手たちに対して、今年入団した期待のルーキー:西川潤や、レンタルバックしてきた喜田や庄司、前川あたり位までの若手選手は、

J1の試合に出て、活躍すること

が責任になるのではないかな?と思います。

 
 

でもって、この責任って誰が線引きしているのか?という所。それは、サポーター各々が持っているモノだと思うのです。ここまで前振りが長くなりましたが(苦笑)、ようやく本題の『裏切り移籍の定義』に入っていきます。

 
 

裏切り移籍の定義 

多くのセレサポの方は少々の誤差はあるにしろ、先述のような線引きを持っているのではないでしょうか?

 
 

そして、他チームへの移籍をされた時に『裏切られた!』と感じるのは、

責任を果たさないまま、移籍した選手

に向けて感じるものなのだと思います。そして、それはサポーター個々が持っている責任の線引きに多少の誤差があるので、人によっては裏切られた!と思ったり思わなかったりするものなんだと。

 
 

セレッソの選手で例を挙げてみましょう。まずは、蛍。

 

[土塔えんじ:いったん、CMです]

 

山口蛍の場合:

衝撃的な移籍でしたよね(苦笑)

 
 

多くの方が、『裏切り!』と感じたことだと思います。ただ、個人的には、衝撃的でしたけどそこまで強い『裏切り』とは感じなかったのですね。それは、結構、特殊なケースだったと今振り返ると思います。

 
 

僕が持っていた当時の蛍の責任の線引きは、間違いなく前述の『パターン①:最高責任 常勝チームに!』でした。セレッソ常勝チームへの道のりは、蛍中心に行われるべきだと思っていましたし、それこそ裏切りだ!と。

 
 

ただ、その線引きをしたのは実は2018年シーズンから。それ以前のシーズンの蛍の責任の線引きというのは、

初タイトルを取ること

ここだったんですね。つまり、僕の中で、蛍は一度『責任を果たしている』のです。それ故、線引きの度合いが上がった(が、そこで移籍されてしまった)。

 
 

そう思うと、蛍へ『裏切り移籍だ!!』と思うのは少し薄れたりしました。責任を果たしているか、そうでないか?はかなり重要なファクターになりうるなと感じました。

 
 

水沼宏太の場合:

宏太が移籍したとき、セレサポの大半は『残念』という感想ではなかったでしょうか。

 
 

宏太が移籍してきた2017年以降、セレッソの中心選手として活躍してくれました。一部では、『外せない選手』という評価も受けてきてたかと思います。チームのムードメーカー的なキャラクターも愛されていたと感じます。

 
 

そんな選手が移籍するにあたり、『裏切り!』とはならず『残念』となったのは、やはり宏太の責任の線引きが低かったからなのかな?という気がしてます。

 
 

宏太の個人的な責任の線引きは、『パターン②:中間責任 勝たせること』でした。タイトルを取ったこと、2019年の好成績で、その責任は果たしてくれてました。だから、裏切りとはならなかった。

 
 

そして、宏太の場合、『パターン①:最高責任』に引き上げるか?という所でした。この線引きの引き上げっという部分で重要なのは、セレッソで費やしてくれた時間なんですよね。

 
 

セレッソで費やしてくれた時間は、イコール、セレッソへの忠誠の現れ、というのがサポーターの認識だと思います。それ故、清武や曜一朗、ジンヒョン、丸橋には最高責任に線引きされますよね。もし、宏太が後2年程セレッソに在籍していれば、間違いなく最高責任の線引きがされていたのではないかな?と思います。

 
 

そうあって欲しかったですけどね、個人的には(苦笑)そういう意味で、松田陸なんかはそろそろ最高責任の線引きになってくるかな(笑)

 
 

 
 

蛍と宏太の例を挙げましたが、実は2人とも責任を果たした上での移籍。 蛍の場合はセレッソで費やした時間があるので、裏切りの度合いは少し上がりましたけど(苦笑)最悪の最悪な裏切りではないのかな?という個人的な印象です。

 
 

折角なので、他チームの例も少し挙げましょうか。

 
 

他チームの選手も少し

ここ最近で、他チームのシンボル的な選手の移籍を少し振り返ります。

 
 

齋藤 学: Fマリノス → フロンターレ

個人的に、ここ最近で一番、理解できなかったのがこの移籍。

 
 

他チームなので良くは分かりませんが、齋藤学がFマリノスで引かれてた線引きは、恐らく、

古豪復活の為、タイトル奪取!

この辺りだったのではないかな?と思っています。当時のFマリノスは、2018年元日に天皇杯決勝をセレッソと戦いました。その時は怪我してましたが、もう少しでタイトルに届くというチームでのエースでしたからね。しかも、下部組織出身の選手、セレッソでいう所の2017年までの蛍と同じ最高責任の線引きだったはず。

 
 

それが、その責任を果たさないままフロンターレへの移籍。そのフロンターレでの彼の責任は、

チームを勝たせること

つまり、セレッソで言う所の宏太や藤田、奥埜と言った所の中間責任の線引きになると思うのですね。フロンターレの最高責任を担うのは、中村憲剛、小林悠あたりのはず。そういう意味で、責任の度合いが下がってるんですよね。

 
 

より大きな責任を果たしてこそ、サッカー選手として成長できる、、とするならば、この移籍は彼の為になってなかったのでは?と強く感じてるんですよね。そして、Fマリノス・サポーターからすると、『裏切り』以外の何物でもない。

 
 

戦力としてアップしたフロンターレ以外は、利害関係がよくない移籍だったな、、と思います。

 
 

家長昭博の場合:大宮アルディージャ → フロンターレ

一時期、大宮といえば家長!!と言うぐらい、家長はぶいぶい大宮でいわしてましたよね(笑)そういう意味ではフロンターレへの移籍は、齋藤学と同じく『裏切り』になるか?といった所。

 
 

ただ、大宮の場合、J1においては中位・下位のチーム。その中で、エースだった家長の責任の線引きは、

エースとして、チームを上位進出させること

という位だったのではないかな?と思います。

 
 

2016年アルディージャは好調キープ。

  • J1 5位(歴代最高順位)
  • 天皇杯 ベスト4
  • ナビスコカップ(当時) ベスト8

凄く良い成績ですよね。家長中心のチームは、大躍進を遂げました。

 
 

このシーズン終了後に家長は移籍しますが、上位進出という『責任を果たしている』ので、水沼宏太と同じく『裏切り』ではなく『残念』ととらえる方が多かったのではないかな?と思います。

 
 

責任を果たしてから出ていけ!

ここでは書ききれませんでしたけど、移籍には、チームがJ2降格→選手のJ1個人昇格やら、海外移籍やら色々なパターンがあります。

 
 

応援していた選手が移籍することは悲しいですし、怒る場合もあると思います。でも、不用意に選手を叩いたりしたくないという方は、一度、その選手の責任の線引きを整理するようにしてみては如何でしょうか?その選手の貢献を見つけられれば、少しはそういった気持ちも和らぐかな?と思います。

 
 

後は、選手。移籍するなら、責任を果たしてから出ていけ!!(笑)それこそが、プロだと思いますからね。

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