【セレッソ】横浜FM戦:後半に苦戦した理由、ポストプレーの定義。

セレッソ 2-1 横浜Fマリノス

2021.10.24 @ヨドコウ桜スタジアム

小菊セレッソ、リーグ戦ホームでの初勝利!!!

何とも、力の入る展開でしたが(苦笑)小菊セレッソのリーグ戦ホーム初勝利、降格がほぼなくなった等、色んな意味で嬉しい勝利となりましたね。

そんな試合を振り返ります。

[土塔えんじ:ご覧の提供でお送りします]

試合内容・雑感

●乾のゴール!!!

ようやく・・・ですかね(笑)本人にとっても、セレッソにとっても待望のゴールだったかな?と思います。

打てば何かが起こる、打たなければ何も起こらない。セレッソ復帰後の乾のプレーを見てると、そんなシュートの打ち方をしているような感じがしますね。どの試合でも、左45度位で前向いてボールを持てば必ずシュートで打っている印象が強かったので、ここでようやく決められた感じでした。本人曰く、たまたまとのことでしたが(笑)

●加藤のゴール!!!

加藤の追加点!!!

ジンヒョン → 藤田 → 力 → 加藤という形。非常にきれいな形でした。ジンヒョンからのロビングを、前向きに胸トラップした藤田のプレーが秀逸でしたね。

このシーン、最初、ジンヒョンにボールを戻す前、結構、押し込んだ形を作れてました。しかしながら、そこで陽が力に縦パスを入れられず・・という所からのボールを下げジンヒョンまで戻る流れでした。正直、『勿体ない!』と思った所からのゴールだったので、個人的には驚きました(笑)サッカーは分からんものですw

●CKからの失点

西尾と歩夢の間で合わされての失点。CKをゾーンで守る都合、人を捕まえきることが難しい局面が出てくると思いますが、このシーンがまさにそれ。仕方ないと思える、そのままのパターンでしたかね。

ヘディングした實藤もさることながら、そこにドンピシャで落とした水沼宏太が流石といったところですかね。前回のアウェイ戦でも、水沼のCKからの失点。

この辺、相手を褒めるべきところなのかな?という印象です。

欲を言えば、歩夢・西尾の若手CB陣にこういう所で強さも発揮して欲しいな・・・というのも感じる所ですかね。仕方ないと片付けても良いか?と言えば、そうでもない印象はあります。どうしても、ヨニッチやチアゴとかと比べてしまうので、その辺の逞しさも出てきて欲しいです。

●物議を醸してますね。

セレッソの2ゴール、オフサイドではないか?という所で物議を醸してるみたいですね。

Fマリの監督が試合後のインタビューで、セレッソ1点目のシーンにオフサイドがあったと思う・・・みたいなコメントが端を発しってるのかな?という気がしますが、振り返ってみると、そのオフサイド?というプレーの後に2回もボールアウトしてるんですよね(苦笑)そんな前の所をツッコまれても・・・という感じです(苦笑)

それが通るなら、セレッソも、ホーム湘南戦の最初の失点直前のスローインの判定を覆してもらいたいw

2点目の加藤のゴールは、ボールを持ってる力が完全にDFラインを突破してるので、オフサイドラインはボールになります。ひいき目抜きで言うなら、DAZNの映像ではそのボールのライン上に加藤が居るので、確かにかなり際どいとは思います。

ただ、DAZNは定点でカメラを横に振って撮った映像でしたので、厳密に真横からの映像ではないんですよね。VARもDAZNと同じ映像を参考にするのであれば、正しくは判定できないはずで、現場(副審)判断になるのではないかな?と思います。

本当に厳密に判断をするのであれば、カメラもタッチライン上を平行に走らせる必要がある訳で、そこは難しいですよね。 そこまでくると、流石にやり過ぎ感が出てくるような・・・(苦笑)

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そんな所で本題。

勝った!試合内容も良かった!とは言え、後半の中頃から試合終盤にかけて、かなり押されてた印象ですよね。その辺の所を分析していこうかと思います。

キーワードは、『クサビ』とか『ポストプレー』とかそんな所です。まずは、そこの定義という所から説明していこうと思います。

[土塔えんじ:いったん、CMです]

ポストプレーの定義

FWが相手を背負って縦パスを受けるプレーについて、『クサビ』と書くか、漢字で『楔』と書くか、『ポストプレー』と書くか、いつも悩みます(苦笑)ニュアンスが少しずつ違う印象ですが、この記事では『ポストプレー』で統一します。

『ポストプレーの定義とは?』という所を、順を追って書いていきます。

ポストプレーの目的

ポストプレーの目的は、多くの方が以下のようなイメージを持たれると思います。

相手を背負って味方にボールを落とすプレー

こういう答えを持ってる方が多いと思います。

ただ、これだと少し不完全と言えます。何でもかんでも、味方にボールを落としさえすればよいのか?味方が後ろ向いてても良いのか?という所ですよね。

西澤アキ(誰でも良いですけどw)のポストプレーが決まった時をイメージして、もう少し具体的に書くと、

相手を背負って、味方に“前を向かせて”ボールを渡すプレー

という事がいえるかな?と思います。

更に細かく分解してみます。ここで言う、“味方”とは誰?

前線で、FWがボールを受けて落とす・・・という所から考えると、

味方 = 自チームのMF

という事が言えますよね。縦関係になったFWも含めることが出来ますが、ここではMFのみとします。

このように細かく砕いて行くと、ポストプレーには以下の2つの目的があると考えます。

  • 自チームのMFを前を向かせる。
  • そのMFにボールを渡す。

ここまで、恐らくは納得いって頂けるかな?と思います。

ポストプレーの成功度を考える

この辺り、僕のサッカーの見方になってくるのですが、前線のFWのポストプレーを見た時、その“成功度”を判定するようにしてます。成功度ってなんぞや?という所ですよね。

前述の通り、ポストプレーの目的は2つ。

  • 自チームのMFを前を向かせる。
  • そのMFにボールを渡す。

この2点がどこまで実行できたか?という所を見るようにしています。

雑誌なりWeb記事なりで、プロ・アマ問わずサッカーの批評を見ると、ポストプレーは2つ同時に成功させてナンボ・・・で判断している人が多いと感じるのですが、個人的には、『どちらか1つでも成功できれば上出来』という見方をしています。

特に重視してるのが最初の項目で、FWはポストプレーで、

自チームのMFを前を向かせてるか?

という所です。その辺を少し。

MFが前を向いているという意味

FWがポストプレーをしたことで、自チームのMFが前を向いている・・・という所の意味は、以下の通りです。

ポストプレーでMFが前を向くということは、

自チームのFW-MF間にボールを置くこと

という事なんですね。

例えポストプレーの目的の2つ目『ボールを渡す』が実現できていなくても、MFが前を向いていればプレスに行き易いんですよね。

ポストプレー成功度70~80点

個人的にこれさえできていれば、ポストプレーの成功度は70点~80点位と判断しています。

MFが後ろ向きにされるという意味

反対に、ポストプレーが成功せず、自チームのMFが後ろ向きにされるということはどういう状態か?

MFが後ろ向きということは、

自チームのMF-DF間にボールを置かれること

ということですよね。

こうなると、MFはプレスバックをせざる終えません。また、DF陣も再度、ボールを跳ね返す必要性が出てきます。

ポストプレー失敗

これは、ポストプレー失敗ですよね(苦笑)

逆に言うと、上の『自チームのFW-MF間でボールが置けた』場合、相手MF-DF間にボールを置くことになり、相手MFはプレスバックをする必要が出てくる・・・という事が言えます。

このような感じで、ポストプレーは、自チームのMFが前を向いていたのか?後ろを向いていたのか?でその成功度を図ることができると思ってます。100%完璧に落とす事が理想ですが、その間をみることで、FWの評価が違って見えたりすると思います。

昔で言うケンペスとか、エジノとかも前を向かせる率が高かったんですよね。

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かなり前置きが長くなりましたが(苦笑)このFマリノス戦の押された要因を書いていきます。

押された要因

この試合、特に後半の押される流れを作られた鍵となったな・・・と思う要因は2つあります。

  • 61分: 松田力の交代
  • 63分: ジンヒョンのキックミス

この2点。

2点目のアシストという大きな仕事をしてくれた力ですが、個人的にこの試合で『ポストプレー』がかなり効いてたと思ってます。

つまり、力は前線で体を張ることで、

セレッソMF陣を前を向かせていた

という所。それ故に、力がいる間は、チームの前への推進力がとても強かった印象でした。

以下の記事でも取り上げましたが、

この辺、現セレッソの在籍メンバーでは、力が一番上手い(強い)かな?と言う印象はあります(後は、タガートかな?)。

加藤も毎度の『相手プレスの芯を食わないプレー』で、前線に起点を作ってくれてました。

何度もこのブログで書いてますが、FWの頑張りという所は小菊セレッソの生命線だと思います。とりわけ、この試合の力のボールの絡み方は効果的だったな~という印象でした。

61分、そんな力が負傷(?)交代。そして、力に代わって投入されたのが清武。

清武自身は、前線で張るプレーはお世辞にも上手くはないですよね。そもそも本職のFWではないですしね。ただ、それも織り込み済みで、セレッソはDF陣から丁寧に繋いでビルドアップを試みようとしてたと思います。

そんな所で出てしまったのが、63分のジンヒョンのキックミス

後ろで組み立てをしようとして、キックミスで相手にCKを与えてしまったシーンです。前半で失点した通り、横浜FマリノスのCKは非常に危険。これ以降、ジンヒョンからのキックは、前線に蹴り込むセーフティな選択をし始めてます。

ただ、前線で張っていたのが清武、そして、試合終盤で疲労が出てきていた加藤の2人。相手は、チアゴ・マルティンス。流石に、跳ね返されまくってましたよね(苦笑)

上と同じ図を貼りますが、セレッソの前線へのロビングのほとんどは、以下の状態になってたように思います。

苦戦していた時間帯

つまり、

ポストプレーは、ほとんどの局面で失敗。MF陣がプレスバックに終始させられた

という所。この辺、後半の苦しい時間帯を生んだ要因かな?と思います。

最初の交代が、清武ではなくて豊川だったら、もう少し体を張ってポストプレーの成功度を高められたかな?あるいは、ジンヒョンがキックミスしてなければ、もう少し強気にビルドアップできてたかな?タラレバを言えば、こんな印象です。

力→清武の交代自体は、別段、間違ってるとも思いません。その上で、些細なミスが重なったことで、上手く行かなくなったような印象でした。サッカーの難しさも感じさせられたな・・・とも思います。

ただ、こういうチグハグさが出た時は試合に負ける流れにもなるのですが、耐えきったのは賞賛される所かな?と思います。ジンヒョンも、足でのスーパーセーブとかで挽回してくれましたしね。

この辺、チームの逞しさは見たような気がしました。明るい材料なんではないかな?と思います。

小菊さんのマネジメント

最後に注目したいのが、この試合のメンバー登録について。

否が応でも、名古屋との2連戦、水曜日の天皇杯、そして週末のルヴァン決勝に目が行く中で迎えたこのFマリノス戦。メンバーは、ボランチ:原川・奧埜、FW:タガート、山田もベンチ外でした。恐らくは、温存したメンバーもいることでしょう。

次の天皇杯:名古屋戦、どういったメンバーで来るのか?1つの注目ですよね。西尾も負傷(?)の影響で無理させない交代のように見受けましたし、どういったメンバーが次の名古屋戦に来るのか?

このFマリノス戦の勝利で、降格の心配はほぼ無くなりました。カップ戦に集中できる状況の中、小菊さんのマネジメント能力が問われる所だな~と思います。

何にしても、カップ戦が楽しみになるFマリノス戦の勝利でした。このまま、最高の週末を迎えたいですね(笑)

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