【セレッソ】札幌戦:リスクをどうとるか?

セレッソ 0-2 札幌

2021.9.11 @ヨドコウ桜スタジアム

うーん・・・・残念。でも、何となく納得な結果。

前節が上手く行き過ぎたと思っていたので、この結果も頷ける印象を持ってます。変則な連戦というのは、ある意味、面白みが欠けますね(苦笑)

そんな試合を振り返ります。

[土塔えんじ:ご覧の提供でお送りします]

試合内容・雑感

●前節から推し量れる結果

前節、以下の記事を書きました。

この記事の中で、全体の感想として、

前半は相手のマンツーマンに苦しみ、後半はジンヒョンのスーパーセーブとポストに救われた。これだけ見れば、かなり押されてる展開なのですが、結果は3-0の勝利。サッカーは、分からんモンですね(笑)

こう書いたのですが、結果が反対になったこと以外は、今日の試合もほぼ同様な感想です。2試合連続、中2日だとなかなか試合内容も変えられないですよね(苦笑)

そういう意味で、ルヴァンの吹田戦の1戦目に負けたセレッソと同じような感じの結果だったなと。1戦目は何故か負けたけど、2戦目はノーマルな結果に落ち着いた。セレッソと札幌を置き換えて、そんなトータルの印象でした。

●1失点目

ここは、仕方のない失点とも捉えられるかな?と。壁の後ろにボールがこぼれると、どうしてもあんな形にはなってしまいますよね。

負け惜しみを言うなら、FKになったファールは『何のファールだった?』という所かな(苦笑)ひいき目が入ることは承知で、不利な判定は多かったと思いますね。

●2失点目

1失点目の混乱そのまま引きずってた印象でしたね。詳細は後述しますが、札幌の圧しの強さをそのまま受けてしまった印象でした。

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そんな所で、本題に入っていきます。『リスクをどうとるか?』という視点。

2戦連続で対戦してみてよく分かったことですが、セレッソと札幌と明確に違うな・・・と思ったのは、この『リスクをどうとるか?』という所だと思います。

その辺を、深掘りしていこうかと思います。

札幌のリスクの取り方

この2連戦通じて、札幌の強さという所は痛い程体験させてもらいました(苦笑)その裏にあるのは、『かなりのリスクを負っている』という見方が出来るかな?と感じます。

具体的に、2つ程、札幌が凄いリスクを取ってたな~と感じた所を紹介しておきます。

マンツーマン・ディフェンス

札幌はマンツーマン・ディフェンスですよね。

DAZN観戦なので勘で話す所になるのは、ご了承ください。ただ、画面を通しても、とある局面で前線の守備の枚数から数えていくと、恐らくフィールドプレーヤー10vs10の全てマンツーマンになっていたタイミングはあったと思われます。

以前のこの記事で書いた事ですが、

通常、ディフェンスを行う際、DFラインにカバー役で1枚余らせる状態を作るのが基本的な守備の考え方ですよね。

ただ、札幌は、そのカバー役を置かずに全フィールドプレーヤーが1vs1の状況で守ったりしている時があると推測できます。勿論、試合の全ての場面ではなく、とある局面では・・・という事にはなりますが。

ただ、そういう守り方だと、1vs1で負けると即ピンチに陥るのも自明ですよね。実は、ちょうど1年前も札幌戦で、その時のセレッソは見事にその1vs1で勝ち切って試合を優位に進めていました。

この記事で書いた趣旨は、

札幌がフルコートでマンツーマンで守るという事は、セレッソの2トップに対して、札幌も2CBという守り方になり既に数的同数になってセレッソ優位になる。だから、ジンヒョンのロングパス一本で数的同数の2トップを狙った

という所です。

この1年前の記事で書いた内容そのままですが、それだけ札幌がリスクを背負って前に出てきてるという事の裏返しでもあるんですよね。前に人数をかけて、密度を上げる。

つまり、札幌のあの圧力は、相当なリスクをとって生んでいるものだ・・・ということになるかな?と思います。

[土塔えんじ:いったん、CMです]

ボールホルダーを追い越す動き

後、札幌はボールホルダーを追い越す動きが圧倒的に多いですよね。ボールホルダーが前を向いていれば、周囲の選手がボールを追い越す動きを徹底してる印象でした。

今日の試合で言うと、2失点目が顕著でした。

2失点目のクロスが上がる直前、ジンヒョン以外のセレッソの選手を省いた札幌の選手のポジショニングがこんな形です。

2失点目のクロスが上がる直前の札幌の選手

ここでの注目は、クロスを上げる14番の選手、センターで待ってる2番の選手は、2人ともボランチの選手であるという事です。ボランチの選手が、1トップ33番、2シャドー9番/35番より前に入り込んでますよね。

相手の得点なので不本意ですが(苦笑)動画を貼っておきます。注目は、2番と14番の動きです。

このシーン、ボランチの2人とも、ボールホルダーを追い越して前線まで走り込んでいます。 2番に関しては、札幌のDFラインくらいから相当長い距離を走り込んでます。こういう追い越す動きがあると、やはり攻撃に迫力が出ますよね。

ただ、これがもしセレッソ・ボックスの外でボールをはじき返すことが出来ていれば・・・ボランチ2枚が前に上がってる分、セレッソの大チャンスにつながりそうですよね。その視点で言えば、ここでも札幌は大きなリスクを背負って攻撃に迫力を生ませている、という事が言えると思います。

本当に勇気のあるチームだなと。『虎穴に入らずんば虎子を得ず』これを地で行くチームという印象を持ちましたね、札幌は。ミシャさんは、この諺をしってるのかな?w

セレッソはリスク取ってた?

対して、セレッソはどうリスクをとって前に出ていたか?という所です。

この試合で、セレッソでリスクをとってたのは、恐らく原川くらいだったかな?という印象があります。特に後半、原川は局面局面で前を向いてくれてたので、そこで推進力は生まれてたかな?と感じます。

ただ、それはイコール、原川の技量によるところですよね。チームとしてどうリスクをとって前に出るか?そういう所は、まだまだな印象・・・というよりかはそこを志向してないのかも?とも感じます。

数試合、小菊セレッソを見てきて、選手の立ち位置で優位に立って前にボールを運び、2トップを起点に展開したいというような印象はあります。最前線に起点を作りたいやり方なので、かなりローリスクなやり方だ・・という印象もあります。リスクを負って、サイドで高い位置を取ろうとしていたクルピよりかは、ロティーナ的な安全思考。

ただ、前述のようなリスクをとって前に出てくる札幌のようなチーム相手だと、相手の圧力も強い。そうなると、有利な立ち位置をする味方選手を見つけることも、そう判断してプレーする時間も許してもらえない。2トップまでボールが運べない今日のような試合の場合、だからこそ、こちらもリスクを負わないといけないと考えます。

そこを小菊セレッソは、チームとしてどういう選択・判断をするのか?今後、個人的に注目したい所ではあります。

良い薬として欲しい

言うても、小菊さんが監督就任してからまだ5戦目。ロティーナが初めて指揮を執った2019年も10戦目位から上向きになりましたし、クルピもチームが固まるのに10試合を要する・・ということでしたしw

まあ、まだ様子見というところでしょうか。後に振り返った時、この札幌戦が良い意味でのターニングポイントになったな・・・と言えるよう、反省する所は反省して欲しいですね。良い薬として欲しい敗戦だったかな?と思います。

次は中3日でACL。

チームの成熟度もそうですが、チームがどこに重きを置いて戦うのか?というのは、注目したい所ですかね。ACL、個人的には狙って欲しいですけどね(笑)

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