【セレッソ】川崎戦:デサバトの動きからロティーナの思考を読む
セレッソ 2-0 ジュビロ磐田
@ヤンマースタジアム長居 2019年9月1日
3連勝!いいですね~。力の入る展開でしたし、大変、面白い試合でした。
[土塔えんじ:ご覧の提供でお送りします]
前半に久々の失点も、鈴木の移籍後初ゴールでの勝ち越し!
今日の試合、得点は初物尽くしの2ゴール!
- 歩夢のJ1初ゴール!!でも、ハイライトは『入ったやろ、オイ!』w
- 鈴木のJ1&移籍後初ゴール!試合後のインタビューのめっちゃいい笑顔が良かった(笑)
鈴木のゴールは、一歩踏みとどまって相手マークを外してるんですね。振り返ってゴールシーンを見ると、一歩踏み止まる瞬間、ゾクッとします(笑)あー言うのが感覚なんでしょうね。
歩夢のゴールは、良く反応したな~なゴールでした。少し、ガヤガヤしましたが(苦笑)審判は正しく判定しただけ。昨今の疑惑とまるで違います。これははっきりと書いときましょ(笑)
やっぱり今日も狙われる左サイド
前回のジュビロ戦の記事でも書きましたが、やはり左サイドのこのエリアを狙われますね。
ポジショナルプレーの概念から言うと、『インサイド・レーン』とか言われるエリアになるんでしょうか。前節、今節とまったく同じような狙いを付けられているので、
この左サイドの攻略=セレッソの攻略
と考えられているんだと思います。
実際、左サイドと言えば怪我をしましたが清武が居て、丸橋が居て。セレッソの攻撃の起点になりうるサイド。ここを逆に攻め込んでこの2人のポジションを下げさせれば、セレッソの攻撃の脅威も落とせる。そんな狙いなんでしょうかね。
特に、今日は清武負傷により、曜一朗のスタメン抜擢。とは言え、慣れない左サイドハーフ。守備の部分で不安が出るイメージは容易につきます。川崎の狙い目立ったのは、理解できますね。
何れにしろ、この左サイドは今後もセレッソのキーとなりそうな気がします。
このエリアをカバーする人:藤田
この狙われている左サイドのエリア、当然、セレッソもカバーに走ります。このエリアに相手が侵入してくると、そのカバーに走る人はボランチ:藤田。そして、その藤田のポジションを、ボランチの相方:デサバトがカバーに走ります。
とにかく、このエリアに侵入を許すまいと、藤田はずっと目を見張らせてる印象がありましたね。ちなみに、逆に右サイドの同じエリアについては、デサバトと藤田は反対の動きをしてました。
試合通じて、ボランチ2人はこの動きを徹底してましたね。凄い神経をすり減らす作業やな・・・と思ってました。よく頑張ってました。
ジュビロは3人。川崎は・・・
でも、J1を2連覇中の川崎も、やはり一筋縄ではいきません。この左サイドのエリアを狙って、人数をかけて侵入を狙ってきます。
前回のジュビロは、このエリアを3人で攻略しようとして来てました。対して川崎は・・・多い時でなんと5人!やり過ぎですよね(苦笑)こうなると、セレッソも人をかけて守ります。
この左サイドのエリアに2人で侵入された時、藤田に加えてデサバトまで参入してきます(笑)こうなると、水沼がボランチの位置までスライドしてましたね。凄い対応の仕方。
動かさない歩夢とヨニッチ
ここで面白いな~と思ったのが、セレッソの2CB:歩夢+ヨニッチはポジションを動かさないこと。普通なら、ポジションの遠いデサバトが行かず歩夢にチェックに行かせて良いと思うのですが、デサバトにチェックに行かせています。
これ、ロティーナの好みなんやろな~と思います。守備はこの2人を中心、他選手が動いている構図が見て取れます。それ故、Fマリノスや川崎など、最終的には真ん中で勝負してくるチームに強いんではないのかな?と感じます。
逆に言うと、CBがつり出された時・・・セレッソのピンチになりうるんだと思います。ちなにに、この試合は1度だけありました。
この時、曜一朗が人につられた守備をしてしまい、その流れで丸橋も人に行かざる終えず、歩夢も人に・・・と言った流れでした。今回は特に問題はなかったですが、やはり曜一朗は攻撃に専念させてあげたいな・・と思いますね。
ちなみに、この時につり出された歩夢のカバーを藤田がしてました。流石です(笑)
2点目のデサバトの動き
得点シーンの考察ですが、敵陣ハーフラインを超えた辺りで、サイドでボールを持った場合にロティーナ・セレッソがよく行っているポジショニングを書いてみます。右サイドの例です。
ロティーナに変わって以降、こういうポジショニングをするように徹底されているように感じてます。こうすることで、ボールホルダーに攻める(A)・キープする(B)・戻す(C)の3つの選択肢を与えているような印象です。今日の試合の2点目、まさにこの動きをしてました。
[土塔えんじ:いったん、CMです]
得点シーンの一歩手前、水沼がボールを持った時、セレッソの選手はこんな位置取り。
水沼が右サイドでボールを持った時、デサバトは最初はフォローで(B)のポジションを取ってましたが、水沼とパス交換した後に(A)のポジションに走り込もうとします。
水沼は中に侵入してクロスを選択しましたが、そのクロスが相手に当たり、(A)の位置に走っていたデサバトにボールが転がり込んだ・・・そんな感じの得点前のシーンでした。
ここで重要なのは、デサバトが(A)のポジションを取ろうとしたこと。
本来、FWが入ることが多いのですが、臨機応変、近い人が入るのがセオリーなんでしょうかね。デサバトがこのエリアに入ろうとする時点で、ロティーナの戦術が徹底できていると感じます。良い傾向なんではないですかね。
デサバトの動きからロティーナの思考を読む
まとめです。
守備時:
- サイドMF-ボランチ-CB-SB間のスペースは、基本、ボランチがチェックする。
- 同エリアの逆サイドも、ボランチがチェックする。
- CBは動かさない。
実際、後半に小林悠のポスト直撃のヘディングシュートを打たれましたが、この時、デサバトがこのエリアをカバーしきれなかったんですよね。そこからクロスを上げられて、ヘディングを打たれました。このポジションの取り合いが、いかに重要か?がよく分かるシーンでした。
反対にCBがポジションを動かないことで、試合終盤に脇坂に左サイドを崩された時、歩夢のカバーが間に合いました。センターはやはり厚くしたい意向なんでしょうね。
攻撃時:
- サイドでボールを持った時、3方向にパスコースを作る。
- パスコースを作るポジションは、近い人が入る。
今日の試合、デサバトがサイドを攻め込むという少しイレギュラーな形から得点できました。逆に、戦術が徹底出来ているのだと感じました。
ロティーナの思考、やっぱり面白いです。戦術が固まってくるにつ入れて、色々分かってくるのが楽しいですね。これからも注目していきましょう。
でもって、デサバト、縦に横にお疲れ様(笑)
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